2023年8月8日、北海道富良野旅の3日目。
2泊お世話になったペンション「じょう舎」のご主人と奥さんに見送られて出発。
9年ぶりの「じょう舎」さんだったが、こんどは一体いつ来れるだろうか。
今日夜の便で羽田に戻る。
それまであちこち巡り、ふたたび東神楽森林公園内の温泉施設で時間調整するつもり。
旭川空港まで20分くらいの距離だ。
相変わらず天気は良くないが、まぁ、これも旅というもの。
午前10時、富良野風景画館に到着。
名前が北海道風景画館に替わっている。
ここは画家、奥田修一さんの作品展示館である。
初めてここを訪れたのは2009年6月。
その14年前の初夏の風景をならべてみよう。
校庭一面に咲く花が迎えてくれた。
奥田さんの最近の画風は以前と比べて随分と変わってきた。
富良野に移住したばかりの初期のころは画に宗教性が色濃く漂い哲学的孤高を感じた。
しかし、今日見た画は孤独感が消えて明るい画調に変貌している。
開館直後だったこともあり客は私ら夫婦のみなので、奥田さんが一枚一枚の画について解説してくださった。
画の中に時間のながれを感じ取ってもらえれば・・と思います
厳冬期のマイナス30度のなかで描いたときはさすがに身に堪えました。3日は寝込んじゃいます。
秋に埼玉で個展を開きますのでよろしければ案内状お送りします
以前、廊下に展示してあった亡母のデスマスクのスケッチなどはとり外され近作と入れ替わっていた。
見える心象風景が違ってきたんだろう。
風景画館は旧奈江小学校の木造校舎をそのまま利用している。
廊下や窓の拭き掃除をしている児童が目に浮かぶようだ。
そんな子どもたちと時の流れがつくった木の温もりがほんわりと伝わってくる。
その一角に喫茶コーナーがある。
窓ぎわの椅子に座り私はコーヒーを奥さんはハーブティーを注文。
奥田さん自らが豆を挽いて淹れてくれた。
ガラス戸の先でギンドロの葉がゆれている。
静かで贅沢なひとときもいただいた。
帰り際、入れ替わるように一人の女性が玄関から入ってきた。
駐車場には私たちのレンタカーとバイクのみ。
そのバイクをみると神戸ナンバーだった。
続いて後藤純夫美術館へ。昼食をとったあと、菊池農園に向かった。
ここの白ナスは柔らかくて 絶品ですよ、と
じょう舎の主人に奨められ、道順もおしえてもらった。
10年前、横浜から美瑛町に移住してきた菊池夫婦が農業を始めたのはご主人の強い夢であったようだ。
まだ30代のようなお二人だが子供さんは3人。
横浜のよしみでトウモロコシ、3種類のミニトマト、それと白ナスを購入。
トウモロコシは冷蔵の宅急便で送ってもらった。
着いたらまず生で食べてみてください、とご主人。
後日、自宅に届いたトウモロコシの皮をむき、
かじりつくと果実のような甘さが口いっぱいに広がった。
北の大地で農業に頑張っている二人へエールを送りたい。
風景画館の飼い猫 とっても人懐っこい
後藤純夫美術館
美術館では珍しい写真撮影OK
菊池農園で
レンタカー たしかTOYOTAのヤリス
農機具倉庫
白ナス 柔らかくて美味しい