温泉めぐり紀行

丹沢の新緑(2022年5月)

686.大晦日

2017-12-31 | 暮らし

今日は大晦日。
ああもう1年経ったか・・と思う。
ここへきて時の目盛りが縮まって短くなった気がする。

たとえば80才の人を眼の前にすると、以前であればまだずっと遠い年代だと想ってたものだが、古稀を過ぎた今は急に近しい年齢層のように感じるようになった。
これは一体どういうわけか。



これについては「ジャネーの法則」がよく知られている。


ピエール・ジャネーが提唱した仮説で、
感じられる時間の長さは、年齢と反比例的な関係にある」というもの。


同じ1年であっても、10歳の子供にとっては人生の10分の1であり、60歳の大人にとっては60分の1、
年齢に対する比が小さいほど時間が短く感じられるので、加齢によって時間が短く感じられるようになる、というわけ。


しかし、この仮説は時間を研究している学者の間では否定的らしい。
 
「南天の葉 紅葉」の画像検索結果
     

ところで今日、大晦日の晩、
昔お世話になった上司のFさんに電話をかけた。
というのは今年いただいたFさんの年賀状にはこう書いてあったからだ。

85才になり妻の介護等で不如意にならぬとも限らないので年賀の挨拶は今回限りに・・・という文面がしたためられていた。このまま音信不通となってしまうのは寂しいので、いつか連絡しよう、しようと思いつつ今日まで来てしまった。

電話の向こうでFさんはとても喜んでくれた。

今年2月に奥様を亡くされたこと、
今は一人暮らしであること、
膝が痛むため長くは歩けないこと、
子どもが心配しているが病院通いには車で行っていること、
職場だった建物が解体されてとても寂しく思ったこと、
妻が亡くなってから気力が衰え、身の周りのものを片付け始めていること、
電話をもらってとても嬉しい・・・

懐かしい声を20年ぶりできいてわたしもホッとした。
35年勤めた職場で、Fさんは私にとって、こういう人になりたいなぁ、とおもった唯一の上司である。
またときどき電話しますので・・と伝えて電話を置いた。
胸がすこしばかりキュンとする年の瀬である。





 

 


685.初の車検

2017-12-16 | 暮らし

12月は初の車検。
簡単に終わるはずだったのに、車検5日前、走行中にフロントガラスでパキン!と乾いた音がし、5円玉大のヒビが!!。
ディーラーに持ち込むとフロントガラスは交換とのこと。
この費用10万円!!
車両保険の適用で半分は保険から出たけど余計な出費だった。
ともあれ良く走ってくれた3年間だった。お疲れさん!。
次回の車検は2年後。


▼3年間の走行距離 : 58000キロ
▼延べガソリン補給量 : 3550リットル
▼延べガソリン代 : 42万2千円
▼総合燃費 :16 キロ/リットル



3年間お疲れさん!!


 

 

 


684.旧友再会 (2/2)

2017-12-13 | 暮らし

くも膜下出血で倒れて以来、意識のないまま十数年病院で過ごしている友人のFさん。その幼な友達を旧友二人とともに九州へ訪ねて、帰ってきた奥さん。

病室にはラジオが静かに流れていて
Fさんはツヤツヤと顔色もよく今にも起きだしてきそうな感じだった
チューブに繋がれているのかと想像してたけど、そんなことなくてよかった
しっかりと目はあけているけど全く見えてないと夏に訪ねたときにご主人がおっしゃっていたわね
あの子は昔から目がきれいだったのよね
息子さんが言うには耳は聞こえているようだ・・と
わたしたちが話しかけるとFさんの目から涙が・・こぼれてきて

そう語る奥さんの目からもひと筋の涙が流れ落ちている。
久しぶりに会えた嬉しさと悲しい気持ちが半々の複雑な思いだったことだろう

一緒に見舞いに行ったXさんが持参したクラス会のアルバム、クラスの寄せ書きを息子さんに見てもらったりしながら1時間ほどFさんを囲んですごしたという。

同行のもう一人のYさんはFさんの様子をクラスの皆に手紙でお知らせするとのこと。
学生時代を共に過ごしたクラスの皆が長い事Fさんを心配していた、そのことを嬉しく思っているという息子さんの言葉に救われる。











683.旧友の見舞い(1/2)

2017-12-08 | 暮らし

この日曜日(10日)、奥さんは空路で宮崎へ行く。
級友Fさんの療養見舞いが目的である。
クラス仲間の友達二人も同行する。

この夏、九州旅行の際、延岡市内の病院に努めるFさんのご主人(医師)から衝撃的な話しを伺った。
Fさんは10数年前の重い脳出血が原因で意識不明のままずっと病院で過ごしてきた・・・。
そんな事実を告げられたのだった。

クラス仲間に話しが伝わり、とりあえず都合のつく3人で見舞いにいきましょうということになった。
この級友たちの絆はとても強くて仲がよい。
Fさんはそうした級友のひとりである。

仲の良い理由のひとつは、
音大付属の学校ならではの特殊な環境のせいだとおもう。
中学は2クラス、高校も4クラスと小規模だし、男子は数人でほととんどが女子生徒。
中学・高校の6年間をのびのび過ごし、大学でともに過ごせば姉妹(きょうだい)みたいな感覚が培われるのは自然な成り行きというものだろう。

クラス会を開けば必ず大勢が集まる。
記念の集合写真を見せてもらうと還暦過ぎても皆さん実に若々しい。
とてもいい感じで年を重ねている。
そして昔ながらのあだ名で呼び合って仲がよい。
たとえば、佳子さんの圭という字を指してドドコ・・とか。

高校の先生のあだ名付けも女子生徒らしい茶目っ気と素直な意地わるさが同居している。
ゲンババ (現代国語のおばさん先生)
チカンホース(「置換」を講義した顔の長い理科の先生)
ツバキヒメ (しゃべるとき唾をよく飛ばす女先生)

ほんと、このクラスの娘(こ)たちはあだ名の天才だ。
いずれこの子達は音楽の道に進むんだから難しい数学の話しはやめて、脱線話しの多かった先生もいた(この数学教師の心情はよく分かる気がする)。
のどかでそしてゆとりある良き時代を過ごしたのだ。

こんな級友の話しもある。
大学で声楽科の女子学生が試験前日にすることは何か?
試験勉強に決まってるじゃんとおもうが、
歌の試験なので体調とノドの調子を整えるため、美味しいものを食べよく寝て美容院に行くことだそうだ。
とにもかくにも唯一の楽器のノドを大事に!ということらしい。

公立の学校でずっと過ごしてきた私のような理科系人間の目には、音大というところは聞けばきくほど面白い異次元の世界である。

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ところで宮崎に行ったら
病床のFさんに昔話しをしてきたらいい
きっとわかってくれるんじゃないのかな
奇跡を祈っている
 



デルヒィニウム