秩父三十四カ所めぐり旅、三日目の今日(3月17日)は、巡礼古道でいちばんのハイライト、「長尾根みち」を歩く。
21番観音寺から24番法泉寺までを結ぶハイキングコースである。
落ち葉を踏みしめ急な山道を登りきると、南斜面が切り払われた明るい場所に出た。
切株に腰を下ろし、秩父市街と雪が残る武甲山の展望を楽しむ。
この時期にしては暑い日射しがかえって気持ちいい。
森林組合の組合員には採掘会社から石灰トンいくらと支払われてるから結構なもんだいね。
音と埃ばっかしで私らには何もいいことない。
わたしら子どもの頃には(武甲山は)もっと緑に覆われてたんだけどねぇ。
うちの親戚のあるあたりでは鹿やイノシシが出て畑荒らして困ってるんだいねぇ。
猿も集団で出てくるというからこわいよねぇ。
納経所でおじさん、おばさんと交わした会話である。
武甲山は長年の石灰岩採掘ですっかりとその山容が変わり、痛々しい姿をさらしている。
秩父市はセメント会社の城下町として生きてきたから、保護活動の声をあげにくい空気があるのだろう。
これで秩父三十四箇所の観音様巡りは終了。
次は坂東三十三箇所巡りの番だ。
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