安倍政権もいよいよ末期段階なのか。支持率低下の歯止めに躍起のアベちゃんである。
イベントの自粛要請に加え、2月29日、突然、小中学校の全国一斉休校要請を公表した。
父母や教育現場で働く関係者にとっては寝耳に水の唐突なハナシである。
前日、コロナウィルス陽性患者が最も多い北海道で知事が緊急記者会見を開き、
全道の小中学校の休校を公表した。
この北海道知事の思い切った措置を目にした国民の目から見れば、
アベちゃんの記者会見は、知事会見の二番煎じとなってしまい、ことさら印象が薄い。
首相官邸は知事に先を越されたと、さぞかしホゾをかんだことだろう。
それだけ北海道知事の政治決断は見事なのだ。
それにつけても・・安倍政権である。
コロナ対策に関する二転三転する方針、朝令暮改の政府の迷走ぶりを見ると
アベちゃんがいくら国民に協力を呼びかけても、はなはだ説得力に欠ける。
あるものをないといい、ないものをあるというごまかしのアベ政治の手法が招いた災禍である。
「モリカケ問題」や「桜を見る会」などここ何年も不毛な国会風景やアベ政治を見せつけられ、
一向にけじめのない政治(家)にこんなもんだという一種の諦めの空気が漂っている。
もう、とっくに飽いているのだ。
私の周りにも、あの顔がTVに出てくるとチャンネルを変えちゃうという人が多くなってきた。
国民の間に政治・政府に対するすっきりした信頼の雰囲気が欠けている。
それでも支持率が約4割もあることが信じられないのだが、
利用価値があるとみる人たちがそれだけいるということなんだろうか。
TVを見ていたら、SNSでトイレットペーパーがなくなるというデマが拡散し、
スーパーなどに客が殺到する騒ぎが全国で起きている。
この風景は既視感がある。ほぼ半世紀前の1973年の石油ショックの時も同じ現象が起きたのだ。
世の中に漠然とした不安心理が蔓延している証左である。
こういうときこそ政治家の出番なのだが、いかんせんアベちゃんにはその力量に欠ける。
もはや内向き政治、官邸主導の忖度政治の限界といっていい。国会議員も霞ヶ関官僚も首相官邸からの
指示待ちに慣れきって、思考停止、機能不全に陥っているのではないか。
できれば認めたくはないが、今回のコロナ危機に直面し、日本型組織の脆弱性、硬直性が露出してしまった。
何はともあれリーダーとしてのアベちゃんの資質に ? がつくのはやむを得ない。
国会のヤジに見るアベちゃんの幼児性を指摘し、
彼がいざというとき冷静さを失わずに判断できるかどうか懸念する声もあがっている。
毎日新聞の与良正男専門編集委員が執筆する水曜日・夕刊の「特集ワイド」。
このコラムは一読の価値があるので引用してみる。
その後の報道によれば、全国一斉休校はアベちゃん単独の政治の判断だったとか。
どこまで国民生活への影響を想像し、冷静に判断したのか疑問を抱くのは私だけではあるまい。
<2020年2月19日のコラム>
<2020年2月26日のコラム>
2020年3月1日午後11時時点
■厚労省などによる国内で確認された新型コロナウィルスの感染者 961人
■都道府県 24人
北海道、宮城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、高知、徳島、福岡、熊本、沖縄
■死 者 12人