国内唯一のDRAMメーカーであるエルピーダメモリが会社更生法の適用を申請した。
歴史的な円高やパソコンの記憶媒体に使うDRAMの大幅下落による業績不振で、資金繰りのめどがたたなくなったためだ。「剛腕」で知られる坂本幸雄社長が2月初旬の時点で宣言していた自力再建路線は完全に破綻した。
そこには二つの誤算があった。
●2度目を確信
エルピーダメモリの社名は、ギリシャ語で「希望」 . . . 本文を読む
会社更生法の適用を申請したエルピーダメモリの坂本幸雄社長は28日、経営再建の具体策を盛り込む更生計画案について「今後6週間でまとめる」考えを明らかにした。
日本航空やウィルコムの場合、更生法申請から計画案提出まで7-8カ月を要した。坂本社長はスポンサー企業を4月半ばまでに決め、スピード再建を目指す意向だ。
ただ、主取引銀行の間には事前調整なく更生法を申請した坂本社長への反発が出てお . . . 本文を読む
エルビーダメモリの経営破綻は1980年代末に世界最先端と言われた日本の半導体の技術力が過去のものになったことを認識させた。
パソコン販売の低迷から記憶素子のDRAMの市況が低迷。ここに歴史的な円高が加わり、資金繰りが行き詰まった。技術優位の幻想を捨てなければ、DRAMだけでなく、日本の半導体産業の基盤が揺らぐことになる。
●構造不況産業
2011年5月4日、韓国紙「朝鮮日報 . . . 本文を読む
半導体のDRAMで世界3位のエルピーダメモリは27日、会社更生法の適用を東京地裁に申請し、受理された。
負債額は約4480億円(2011年3月末時点)で、製造業では過去最大。09年に公的資金300億円を使って政府も再建を支援したが、市況低迷や円高で業績が悪化。
韓国メーカーとの競争力格差が広がる中、経済産業省や金融機関も再建は難しいと判断し支援を断念した。電機産業の苦境が一段と深ま . . . 本文を読む
エルピーダメモリが、約4000億円を超える巨額負債の返済に窮して自力再建を断念、会社更生法を申請した。
2009年に公的資金注入を受けるなど綱渡りの経営を続けてきたが、DRAM価格の下落や韓国勢の攻勢をかわしきれなかった。02年に就任した坂本幸雄社長は続投するが、再建の道筋は不透明。
●価格急落の直撃
「経営の厳しさが増し、今後の債務の支払いが困難になった」。
27曰の会見 . . . 本文を読む
経営破綻に追い込まれたエルピーダメモリと世界首位の韓国サムスン電子。この差はどこから生まれたのか。
DRAM専業で製品価格が下がると逃げ場がないエルピーダに対し、NAND型フラッシュメモリーやシステムLSIを手掛けてリスクを分散したサムスンは事業構造の面で有利だった。ウォン安も追い風となった。
だが、それだけでは説明がつかないほどサムスンの利益水準は突出している。
●マーケテイ . . . 本文を読む
電子部品メーカーの東光は、ベトナムの自社工場で高性能な小型コイルを増産する。
新規ラインを導入し、2012年は月産個数を11年比2倍の1億個以上に拡大、中国での生産個数と合わせ月1億6000万個を生産する。薄型化や小型化が進むスマートフォン向けの需要を見込み、小型コイルで14年度に11年度比約4倍の売り上げを目指す。
●スマホ需要に対応
増産に乗り出すのはベトナム中部のダナン市 . . . 本文を読む
京セラやTDKなど大手電子部品メーカーの在庫効率が急速に悪化している。
デジタル家電向けの需要低迷やタイの洪水が響いて受注が減少し、在庫が積み上がっているためで、各社とも在庫効率を示す指標が悪化し、リーマン・ショック直後の水準に近づいている。
受注の本格回復には時間がかかるとみられ、各社はコスト削減などの対応を急ぐ。
●リーマン後に次ぐ水準
在庫が何日で売れたかを示す「在庫 . . . 本文を読む
米半導体大手の間で、市場が急拡大するスマートフォンへの対応が業績の明暗を分ける傾向が強まっている。
携帯向けが主力のクアルコムは、2011年10-12月期の売上高が前年同期比40%増える一方、パソコン中心のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などは苦戦が目立つ。
各社は、成長市場の取り込みに向けて事業強化を急ぐ。
●過去最高を更新
クアルコムは、携帯電話向け半導体の出 . . . 本文を読む
電子部品各社が構造改革に着手している。
TDKが東北地方の19工場のうちコンデンサーなどを手がける7工場を閉鎖するほか、太陽誘電は約30年ぶりに人員削減を実施。NECトーキンもリストラに踏み切る。
韓国メーカーの攻勢でこれまで収益源だったスマートフォン市場でも日系の苦戦が目立ち始めている。TDKと太陽誘電は2012年3月期に当期赤字になる見通しで、一段の生産効率化により業績立て直し . . . 本文を読む
デジタル家電や携帯電話などの主要部品である積層セラミックコンデンサー市場に嵐が吹き荒れている。
コンデンサーが売上高の3割超を占め、その中核をなす積層セラミックコンデンサーでは世界首位の村田製作所。2011年4~12月期の最終損益は、前年同期比約28%の減益となった。3位の太陽誘電や4位のTDKは赤字。
TDKは昨年11月、積層セラミックコンデンサー事業を軸に、2年間で全従業員の1 . . . 本文を読む
ロームは9日発表した2011年4-12月期の連結決算で、タイの洪水で100億円の特別損失を計上すると発表した。もっとも復旧は予想以上に進み、12年3月期通期は従来予想(180億円の最終赤字)を据え置いた。
創業来初となる赤字の原因となったタイ洪水問題は収束に向かいつつある一方、足元では売り上げの多くを依存する電機産業の苦境が暗い影を落としつつある。
●13年3月期に黒字転換
同 . . . 本文を読む
電子部品大手7社の2011年4~12月期連結決算が9日、出揃い、本業の儲けを示す営業利益は全社が減益となった。
景気低迷で受注が落ち込んでいるほか、円高やタイの洪水の影響も重しとなっており、通期はローム以外の6社が業績予想を下方修正した。各社はスマートフォン向けなど成長分野へのシフトを急いでいるものの、受注減をコスト削減でしのいでいるのが現状。
●業績回復には時間
4~12月期 . . . 本文を読む
京セラは、3月にベトナム・フンイエン省タンロンⅡ工業団地に電子部品工場を着工する。13年3月竣工予定。
デジタル機器の高機能化、多機能化に伴い電子部品の機器搭載数が増加しているのに対応し、モノ作りで国際競争力のあるベトナムに電子部品の新工場を建設することにした。
今後の需要増が確実な水晶デバイス用、SAWデバイス用、CMOS/CCDイメージセンサー用のSMD用セラミックパッケージか . . . 本文を読む
ルネサスエレクトロニクスと富士通、パナソニツクの3社が半導体のシステムLSIを事業統合する方向で協議に入った。
システムLSIは自動車や携帯電話など様々なハイテク製品の技術革新のけん引役。事業統合で強いLSIメーカーが誕生すれば、日本製造業の競争力の底上げにつながる。
●抜本的な構造改革
富士通はスーパーコンピューターなどで使う高性能のMPU(超小型演算処理装置)、ルネサスはス . . . 本文を読む