スマートフォンなどへの搭載で需要が急増しているNAND型フラッシュメモリー。
今後も容量需要が年率で前年比5割増以上で推移すると見られるが、技術的には限界が迫る。回路線幅を細くする微細化で記憶容量を急ピッチに増やしてきたが、「微細化の進展はあと数年」との見方が強まっている。
ポストNANDをにらみ、セルを縦方向に積み上げる3次元NANDや新型メモリーの開発が熱を帯びてきた。
● . . . 本文を読む
最先端の半導体を大幅に低コストで製造できる技術の実用化が迫っている。
大日本印刷が米国のベンチャー企業と開発を進める「ナノインプリント技術」。回路を形成する工程のコストを現行技術に比べて3分の1程度に圧縮できるという。
6月に製造装置のサンプル出荷を始め、2012年の量産立ち上げを目指す。新技術を使いこなせた半導体メーカーは、価格競争で他社を大きく引き離しそう。
●早期実用化に . . . 本文を読む
半導体の微細化を支える次世代技術「EUV(極紫外線)露光」が実用化へ大きく前進した。
半導体露光装置最大手のオランダASMLが試作装置の出荷を開始。早ければ2年後にも回路線幅20nm前後で量産が始まる。
日本の装置メーカーは出遅れており、製造装置の先端技術が国内から失われる事態になりかねない。
●究極の露光技術
18日から20日に神戸市で開かれた国際会議でASMLのラード・ . . . 本文を読む
次世代回路線幅30nm台以降の半導体製造回路形成で、主役の座を睨んだ技術競争が激しさを増してきた。
ニコンは、現行の技術を応用した二回露光タイプの液浸露光装置の開発に着手。EUV(極紫外線)露光では、光源を開発するウシオ電機とオランダの家電大手フィリップスが中核部品の共同開発を決めた。
大日本印刷などはナノインプリントの技術開発を急ぐ。半導体メーカーへの採用が固まれば一気に商機が拡が . . . 本文を読む
シリコンウェハーに不純物を注入、拡散させてトランジスタを形成し、配線や絶縁を施してIC回路を作る。ウェハー1枚に、同じ回路が数百個ほどできるが、それらを一つずつ切り離しパッケージに封入することでICチップとなる。
ICチップの高性能化や高速化にシリコンウェハーが果たす役割は大きい。
ハイエンド向けとして、ウェハー上に結晶の向きを一定に揃えて単結晶薄膜を形成したエピタキシャルウェハーが . . . 本文を読む
IC製造はウェハーにICの動作のもととなる回路を作るまでの前工程と、ウェハーからチップを一つずつ切り離し、端子を付けてパッケージに封入するする後工程に分けられる。
前工程はウェハー上にトランジスタを形成し、それらの金属の配線で接続したり、絶縁が必要な個所に絶縁物を配置するといった作業が行われる。
手順としては、ウェハー上に酸化シリコンの保護膜を作る酸化膜や絶縁膜、導電体膜などの薄膜形 . . . 本文を読む
現在、65nmが使われている半導体の回路線幅は、07年末頃に45nm、09年頃には32nmまで微細化が進む見通し。
45nm以降では従来、ArF光源の短波長化や、より波長の短いEUVリソグラフィーが有力視されてきたが、これらに加えて脚光を浴びているのが液浸露光技術である。
ステッパーのレンズとウェハー間に空気より屈折率の高い液体を満たしてレンズの開口数を上げ、高解像度を実現する。
. . . 本文を読む
フォトレジストは、ステッパーの光源によって対応するレジストの種類が異なる。
フォトレジストメーカー各社が力を入れているのが、波長が193nmと短く微細な回路の形成に適したArFエキシマレーザー対応の製品である。
現在、ArFステッパーと、照明系やマスク上の工夫によるRET(超解像技術)と組み合わせることで、線幅65nmの量産が始まっている。あるメーカーは、シリコン含有ポリマーを採用し . . . 本文を読む
ウェハーの薄膜に回路のパターンを形成するフォトリソグラフィー工程。写真の現像と同じ原理で、マスク越しに光を当てて焼きつけることから名がついた。
回路は顧客の要求に合わせてマスクパターンデータとして設計され、そのデータに基づいてフォトマスクが作成される。
ステッパー(露光装置)により、フォトマスクの回路パターンを感光性樹脂であるフォトレジストを塗布したウェハー面に焼き付けて現像する。
. . . 本文を読む
半導体ガス材料は金属、樹脂とともに半導体製造には不可欠な材料であり、薄膜形成やドーピング、エッチング、クリーニングなどで活用されている。
薄膜生成では、前述のCVD法があり、半導体ガス材料の中でも生産量が多い。ウェハーに素子としての機能をもたせるために、微量の導電不純物を添加するのがドーピングである。
具体的には、ヒ素やホウ素などの不純物をウェハー表面に注入して、N型やP型の半導体領 . . . 本文を読む
前工程で回路を形成したウェハーは、後工程のダイシング工程によって一つのチップとして切り離される。
次に、チップをリードフレームという枠に載せるマウント作業を行う。さらに、チップ内部とICの外部ピンを接続するためのワイヤボンディングを経て、保護用のパッケージに密封し、製品となる。
密封には主成分がフェノールやエポキシなどの熱硬化性樹脂が使われ、樹脂への引火を防ぐ難燃剤、熱膨張を抑えるた . . . 本文を読む