ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

状差し。

2006年10月31日 | blog

「状差し」ってものがあったですよ、昭和のウチには。

微妙に重要な郵便物とか、ちょっとした覚え書きとかを、
さくっと一時的に保管するスペース。それが状差し。

状差しって、今ありそうで、ない。あるのかな?

妻に「つくってよ」と言うと「じゃデザインして」と言う。

昔ながらのはタテに連結したものだけれど、
ちょっとかんがえて、横長にしてみることに。
テキトーに描いたポンチ絵から、
余り布で作ってくれました。

しばらく使って、いい具合に生活感が出てきたので、パチリ。

できあがってみると、ここをもっとこうしたいああしたいと、
いろいろ出てくるもんです。
やっぱり細部のスケール感が、うまく掴めてません。
合成皮革の収納ケースをいちどデザインしたことがあるけれど、
布モノはやっぱり違う。

分厚いフェルトとか、素材がIDっぽいほうが考えやすいのかも。
布屋じゃない工業デザイナーが、
ファブリックというとフェルト使ったりするのはわかるなぁ。

学校の椅子。

2006年10月30日 | blog

ぺたんと座った瞬間、
「うわ、こんなのに一日6時間も座ってたの?」
と、思いました。オトナになると。

諸事情あって、なぜかTOEICなんぞを受けることになって、
試験会場が、なんだかどっかの大学でした。

大学だけど、机とイスは小学校のとおなじ。
うわぁ。オトナになって、この机で試験受けるとはおもわなかった。

記憶に深く染みこんだデザイン。
けれど華はない。
うーん、スーパーノーマル??

けっきょく、試験やら説明やらで、3時間半。
不思議と、カラダは大丈夫でした。

6・3・3で12年、カラダが慣れていたんでしょうか?
それともじつは、ほんとうにいい椅子なんだろうか。

VENTURA、V-MATIC。

2006年10月29日 | blog


予告どおりのゆっくりした納期で、ベルトが届きました。

古いベルトは、じぶんで修理したらけっこう使えるので、
とりあえず交換はせずに、モノだけ受け取ってきました。
新品は、皮の表情や、細部もけっこう違っています。

家に帰ってよくみたら、古いものはバックルまわりの皮が破れていて、
やっぱり交換することに。

「はいコレ」

と、妻が時計ベルトの交換器具を出してくれました。
じぶんは時計をしないくせに、なぜかこういうものを持っている妻。

使い込んだ時計に、ぱりっとしてまっすぐな、新品のベルト。

その組み合わせが醸しだす、「手入れ」の感覚が、
ちょっと誇らしいです。

ABITAX、Pocket。

2006年10月27日 | blog


ケータイは常に携帯…「身につけて」いないと、
意味がないとおもっているのです。
そういう意味では、以前愛用していたWRISTOMOは理想的でした。

WRISTOMOからSYOSAに替えて、フツーのケータイになってしまったので、
身につけるための「ケース」がなければ、
完成しないとおもっていました。

ケータイのケース。
たまにベルトにつけてるひとがいますが、うーん、
あんまりいいの、ありませんね。

そこでこのABITAX。
まず、見た目はスマートでかわいい。

発売されてから時間がたっているので、
最近あまり店頭ではみかけません。
AssistOnの通販で買おうかとおもいましたが、
ケータイがうまく入るかどうかわからない。
どうしようかとおもっていたら、
銀座松屋にありました。

サンプルにSYOSAを入れてみたら、
あつらえたようにぴったんこです。
うれしくなって、購入。

色は黒にしました。
いろんな服に合うように、ということもありますが、
こういうちょっと可愛いカタチのものは、
色を抑えたほうが、バランスよくて好きなのです。

さて。
ベルトにつけるケースというのは、
じつはとても難しいのです。

出し入れが簡単なのはもちろん、
からだのうごきを妨げず、上着のシルエットにひびかず、
オフィスの椅子、電車のイス、バスのシートに挟まらず、
ショルダーバッグやリュックの邪魔にならず、
シートベルトの邪魔にならない。

ポケットが、ベルトの位置からすこし下がっているのがポイントです。
フタがないので、出し入れがスムースです。
そのわりに、ぴったりなので飛び出してきません。
一週間ほど使って、いまのところ合格です。

使ってみて感心したのが、ポケット部分がフェルトというか、
不織布(ふしょくふ)で一体成形になっているところ。
これ、決して「かわいい袋」を作ろうとしたのではない、
とおもいます。

フツー「袋」は「縫い目」があって、
その縫い目が、袋の「表裏」や「角」を決めてしまいます。
「表裏」や「角」があると、中身との「ずれ」が出て、
専用のケースでないと、ぴったりしません。

「縫い目がない」ことで、入れるモノのカタチがどうでも、
なんとなく、けれどしっくり収まるのです。

「縫い目のない袋」によって、中身のカタチを限定しないというのは、
しっかり意図してされたのだとおもいます。
すごいな。

機会があれば、いちど手に取って、
いろいろ小物を入れてみるのをオススメします。

無印良品、サラダ・スピンナー

2006年10月26日 | blog


やっぱりサラダはしゃっきり水気を切りたいんで、
サラダ・スピンナーが気になる。
というひとは、けっこういるとおもいます。
さいきん、D&DEPATMENTでも取り扱いをはじめたことでも、
世間の注目度?が、伺い知れます。

でも、以下のふたつの理由で、購入を躊躇していました。

1)意外とでかい
2)意外と高い

シンプルです。
たいていボウル状のカタチなので、仕舞うのにかさばる。
たいして複雑な構造でもないのに、なんか高い。

さんざん迷って、なかなか買えずにいたんですが、
ついに我らが無印良品から、登場。
タテ長のややコンパクトな形状で、なんと1000円!
ついにおもいきって、購入してみました。

さっそくレタスと、水菜を水切り。

ぶぅぅぅぅん!と数秒まわすだけで、うん、かなりしゃっきり切れてます。
容器の中で水滴が、びぃぃぃぃぃっ! と飛ぶのが心地いい。

以前は、ざるにボウルをかぶせて流しで振ったり、
ペーパータオルを一緒に入れてもんだりしていましたが、
すばらしくラクチンです。うん。

さて、ここまではいいんですが、後始末が面倒。

容器と、ざる部分を、べつべつに洗います。
けっこうカサがあるので、流しで邪魔。

回転機構の入ったフタ部分は、どうやら分解できないようです。
なんとなく流水でごまかします。

大物アイテム3点を洗わなきゃならないのは、ややマイナス。
場所もとります。
フタは、自然乾燥を待たねばなりません。

そして、ややコンパクトとはいえ、かさばるもんはかさばる。

出しておいても絵になるデザインならよかった。
いや、むしろそうあるべきだとおもいます。

この商品は、さいきんの無印良品にしては珍しく、
「ありもの」を買ってきたような気がします。
デザインはシンプルですが、ハンドル上部とか、
あまり処理が洗練されていない。
深沢直人とか、有名デザイナーの手によるものではないとおもいます。
たぶん。

「これ」が、というんじゃないですが、
サラダ・スピンナーというモノそのものが、
やはり買ってみたらちょっと微妙だった。というかんじ。

そういう意味では、安くてヨカッタ。

とりえずしばらく、使ってみます。