ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

西松屋チェーン、バスマット。

2008年10月28日 | blog

娘もいよいよベビーバスを卒業し、ふつうのおふろデビュー。いっしょにおふろデビュー!

バスマットがなかったので、西松屋へ。
プーさんと猫とアンパンマンしかなくて、いっそキャラ物だったら徹底したこれがいい、と覚悟を決めて購入。たしか680円。西松屋チェーンとディズニーのロゴが入ったオリジナル。徹底しとるのう。
レジで、「こちらシールでよろしいですか」と追い打ちをかけられる。いいとも。堂々と持って帰るさ。

それで、使いはじめてみたんですが、問題ありです。

ニオうんですよ。何だろう、何て言えばいいのかな。プラッチックというかナイロンというか、たぶんウレタンだとおもいますが、有機溶剤系のニオイ。ビート板のニオイ。

それがキツくて、風呂場に半日置いてあるだけで「つん」と匂って、それが二日続いて、風呂場に入ると目がショボショボするくらいで、

捨てます。
捨てることにしました。

ふつうのバスマットとしても、やや難ありで、ベビー用として考えたらいささか論外です。
発泡性の樹脂なので、構造上、有機溶剤臭が出やすいのはわかります。でもこれはだめだ。

ペルソナ。

2008年10月27日 | blog

「ペルソナ手法」の報告を受け、すこし議論する。
世の中いろんなメソッドがあるので、まぁなんでも機会があればやってみたらいいとおもう。
と、表向きのわたしは言っておりますが、裏では「どうだか」とおもっているのさ。

まず、じぶんがどう感じるか、じぶんがどうしたいかをとことんかんがえるのが、先です。
いろんなやり方があるし、ターゲットユーザーは大事だけれど、そんなことより「自分」だ。

ターゲットユーザーが、「イルカと宇宙人」だったらちょっと難しいが、おなじ人間でしょう。
そんなに理解を超えたほど違うことなんかない。ないとおもうよ。年齢も性別もライフスタイルも、言うほど違わないって。そんな微妙な違いで判断放棄するほど微妙な商品だったら、なくていい。もっと普遍的な、なすべきことがあるはずだ。

わくわくして、ずっとほしかった憧れの商品を作ったのは、ずっと年上のアニキたちだったはずだ。
一流のホテルマンは、一流ホテルの常連ではない。
匠のバット職人が四番か?
ターゲットユーザーと、作り手が一致するのはおかしいし、
ターゲットユーザーの意見でモノができればメイカーはいらん。
作っているオノレを信じよ。

いろいろな手法を試すのもいいけれど、そのまえに、作っている商品をとことん使って、考えすぎるほど考えて、じぶんならどうしたいかを追求する。自分をとことん考えぬいたら、「自分じゃない誰かのため」に、どうすればいいのかも見えてくる。自分の気持ちなくして、他人の気持ちもない。

英語習う前に、日本語できてなきゃだめだ。



と、裏のゴーストは囁くのです。言わないけどね。


TANITA、デジタルスケールBL-100。

2008年10月26日 | blog

けっきょく、レンタルしてしまいました。
4500円/月。

日々の体重というよりは、「母乳」がどのくらい出ているかを知りたくて。
これはー、よくできてますわ。

電源ONと、ミルクボタンしかない。

まず電源ですが、そのまま赤ちゃんを載せるのは痛そうなので、タオルなんかを敷きますね。その状態でONすると、そのぶん補正されて「0」になります。おおー。(※)

そしてミルクボタン。
赤ちゃんを載せて計って、ミルクボタンを押すとメモリされます。
授乳して、もういちど載せて、ミルクボタンを押すと、飲んだ分を計算して表示します。
引き算しなくていいんです。おおー。かしこいのう。

育児をしていると、昼も夜もないので、ぼうっとしてふらふらでへろへろで、まぁ可愛いからツラくはないんですけど、眠くて半笑いでモノ落としたり操作を間違えたりで、ややこしいことは一切できない。だからほんとうに、何か操作するものがあったらそれはできるだけ簡単にしてほしい。まじで。だってふつうの状態じゃないんだもの。引き算すら無理っていうか辛いっていうか間違えてワケわかんなくなる自信ありです。

デザインもこのうえなくすっきりしていて、およそ育児グッズとおもえないほど「美しい」。
よくぞこのデザインでGOを出す良識があったとおもう。並の企画者だったら、シンプルすぎて不安になってビビるところ。

薄型にひらべったく設計されているので、赤ちゃんを載せるのがコワくなく、
けっこう大きいですが、薄べったいのでベビーベッドの下にさっと収納できます。

す、すごい…。完璧だ。

そしてこれが、レンタルというのがまたナイスすぎます。
だって、ちょっと大きくなったら、絶対いらないもん。

いやいや、ひさびさに、サービス含めて完璧さんに出会ってしまいました。
企画・デザイン・設計・販売、パーフェクト。脱帽でシャッポをぬぐ私です。シャッポってなんですか。


(※と感動してたら、「…キッチンスケールとおなじだけど?」と妻。え、そうなの?「0補正」ボタンを押すんじゃないの?押さなくてもできるの?ああそう。なんだそうか。知らなんだ。)


Information。

2008年10月24日 | blog
プロダクトデザイナー、秋田道夫さんのブログ、Informationにて取り上げていただきました。
恐縮です。うれしいな。ありがとうございます。

そもそも「ポエトリー・デザイン」を書くキッカケは「Whiteboard」(Informationの旧名ブログ)だったので、
秋田さんのブログなくして、ポエトリー・デザインもなかったのです。

秋田さんの魅力をひとことで言うと、なんだろうなぁ。
いろんな局面を感じる方なので、むつかしいですが、
わたくしこと詩人のイメージは、

「生きざま曝す、デザイン剣豪」

です。

日々のブログで、コッチが心配するくらいに、あけすけに感じたことを綴り、
語ることの「功」と「罪」に向き合い、
信じた「道」を極め、先人として「道」を敷き、
視線はどこまでも素早く、線はどこまでも鋭く、
時に豪快、時に繊細で、けれど優しい配慮があり、
そして油断も隙もたっぷりあって、チャーミング。

まさに剣豪。


出で立ちは、いつも野球帽にフライターグですけれど、
着流しの着物も似合いそうです。
書家っぽくて。

デザマン総括。

2008年10月21日 | blog

恥ずかしながら、デザインマンションに住んでいます。略してデザマン。

決めた理由はいろいろですが、まぁ住んでみたかった、ということも確かにあります。デザイナーだし。

物件の善し悪しというのは、基準は人それぞれで、いろんな要素があるので一概には言えませんが、3年ほど住んでみた感想として、物件としていいところはあるけれど、すくなくともわたしは、いわゆるデザインマンションだけは、もういいです。

デザインマンションに住みたいあなたは、デザイナーですか?ミュージシャン?クリエイター?
クリエイティブ職でなくても、暮らしのいろいろにこだわりを持って、ありきたりのものを好まず、どちらかといえば個性的と言われるほうですか?そうでしょう、そうでしょう。

あなたは、それでいい。

でも、そんなあなたにそっくりの、一癖も二癖もあるこだわりのうるさがたが、お隣さんだったらどうですか。お向かいさんだったらどうですか。お真下さんだったらどうですか、文江さん!

「自分」がいくら個性的でもいいけれど、アバンギャルドな隣人は、いらない。家ではただ静かに、平穏に暮らしたい。

というわけで、家はふつうがいいよ、家は。


ごみ。

2008年10月20日 | blog
会社で席替えがあったので、思い切ってモノを減らすことにする。いや、「減らす」という言い方は言い訳で、まだ使えるモノを、ごみにして捨てるということだ。「お金を出して買ったことが、まだ記憶に新しいモノ」を捨てるのは心が痛む。便利に良かれと思ってこまごまと買ってしまうが、よほど緊急でなければ、もっと真剣に慎重に買わねば。と、月並みに反省。

でも、ここで過ごす時間も有限、スペースも有限だ。じぶんのエゴは認めて、きっぱり捨てて、さっぱりしよう。

使わなくなったごみばこは、捨てずに持って帰ってきました。