ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

iPhoneがどうか?ということについて。

2009年02月25日 | blog

iPhone暦も、半年を過ぎ。
持っていると聞かれるあの質問、
もっとも答えるのが難しいあの質問の答えが出ました。

質問:
「わたしもiPhoneにしようと思っているんだけど、どうですか?」

こたえ:
「今のケータイに、買い足しでよければ、どうぞ。」

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ずっとドコモも持っていて、いずれ解約しようと思っていましたが、無理です。

iPhoneのすばらしさについて、いまさら書くつもりはありません。
iPhoneでできないことについて、いまさら書くこともありません。

なにが必要でなにが不要なのかは、人によって違うので、一概には言えません。
ただ、「単純にどちらかで代替が可能なものではない」というのが結論です。

iPhoneとケータイは、似たようなことができますが、別のものです。
「仕事とあたしと、どっちを取るのよ!」的なことです??

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iPhoneを使っていると、ケータイはあまり使わなくなります。
ケータイ本体の分割払いも終わって、いま月の利用料は、2500円ほどです。
だったら、持っといたほうがいいかな。ということもあります。
もちろん、一台よりも高くつきます。だから、買い足しでよろしければ、どうぞ。

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ただ、そうなると、ふつうのケータイは「サブ」の扱いになるんですね。
サブだったら、小さくてシンプルなのがいい。
今使っている、ドコモのD905iは、当時の全部入りハイエンドなので、ちょっとかさばる。

ちいさくて軽くて、じぶんにとって必要な機能がコリッと入っていて、
愛着の持てるケータイはないかなぁ。

なかなかなぁ。


団地。

2009年02月22日 | blog

娘も5ヶ月なので、なるべく外に連れていくようにしている。遠出するわけではなく、もっぱら近所のお散歩。引っ越したばかりなので、まだ知らない道がたくさんある。きょうは、近所の団地へ。団地にもいろいろあるけれど、ここの団地はなぜか好き。建物はとても古い。でも、古いなりに手入れがされている。敷地もきれいで、荒れたところがない。林というにはやや鬱蒼とした小さい森があり、遊歩道があり、水鳥の来るきれいな川(一級河川だ)がある。児童公園があり、木の遊具のアスレチックがあり(おがくずで地面がクッションのようになっている)、テニスコートがあり、家庭菜園がある。花壇には、紫と白の「葉ぼたん」が咲いている。子供連れが多く、テニスコートも一杯で、家庭菜園では中年の男が話しこんでいる。すべてのベランダには、洗濯物と布団が干されている。洗面所の窓際には、コップに立てかけた歯ブラシが見えている。自転車で通りがかった中学生が、反対側から来たべつの中学生と、ひまそうに話している。坊主頭の小学生が、アクエリアスのペットボトルをラッパ飲みしながら、所在無さげに歩いている。ちいさな水場の脇には、鳥居と祠がある。石碑に何かの記念が書かれている。梅林があり、梅がよく咲いている。表通りから奥まった公園の一角は、外からは見えないけれど、すごくたくさんの住民が集まっている。私は娘をだっこひもで胸の前にぶらさげて歩いていて、娘は揺られて眠っている。

娘が産まれて、いろいろと感じることがある。そのひとつが、生活感に対する愛着だ。デザマンの例を出すまでもなく、いままでは「生活感」を、なんとなく遠ざけたいという思いがあった。いまはそんな気持ちがばかばかしい。「生活感」がすごく愛おしい。この団地の生活感も、すごく親しみを感じる。場所柄かもしれないが、妙な冷たさも貧乏くささも感じられない。今住んでいる、ちょっと古いマンションの部屋もそうだし、和室ももちろんそうだ。台所もだいぶ生活感が強くなって、それがすごく心地いい。

だからいま、仕事で「革新的なユーザーインターフェイスを」なんて言われると、困るというか、ピンとこなくてぼうっとしてしまう。革新的とか先進的とかいうものに、あまり執着しなくなっている。そんなものよりは、長い時間をかけて、親しまれてきたもののほうがいい。そういう時期なのだとおもう。

パパパーカー。

2009年02月16日 | blog

鮎川さんの広告を見て、わりと素直に欲しくなる。そいえばここ何ヶ月も服なんか一切買ってない。いくらなんでも、おんなじものを着すぎているひとだ!ということで、家族三人お散歩がてら、ユニクロへ。(ユニクロも徒歩圏の新居の素晴らしさ。いままであまりにも不便なところに住んでいたので、便利の基準のハードルが低すぎなのだ)

妻に選んでもらって、オフ白にする。1900円。ユニクロ、相変わらずおそろしく安い。洗うとびろびろになりがちな、ファスナーの裏の始末もしっかりしている。690円のカットソーが、6900円のカットソーの1/10の価値であるかどうかについて、妻と議論。

着てみると、うっすら予想していたけど、すごくタイトなシルエット。油断して買ったおじさんは、腹がきつくてびびるのではないか。でもかっこいい。フードもかぶれる。フードつきは、フードがまともにかぶれるかどうかが、案外重要なのだ。

しかし発見。鏡で見ると、ジーンズにライトグレイのパーカーを着たおじさんというのは、ものすごく子連れのパパっぽい。パパ=パーカー、というイメージが確立している。いや、じっさいパパなのでべつにいいんだけど、こんなにパパとパーカーのイメージが直結してるとはおもわなかったな。


鳩時計。

2009年02月15日 | blog

きょうも、鳩時計の修理。
娘が産まれてはや5ヶ月、
休みにこういうことができる余裕ができたのが、ほんっとうれしい。

「ふいご」が落ちるときの、重しがわずかに足りないので、5円玉を貼ってみる。
この、「5円玉を重しに貼る」というのがなんとも昭和の工作気分。



あちこちを微調整して、試運転。



うーん、笛はふたつあって、わずかにタイミングをずらして「かっ」「こう」と鳴くはずだけれど、
プライマリ(かっ)は出るけどセカンダリ(こう)が出ない。
いや、原因はわかっているんですけどね、調整が難しい。

裏面に貼ってあった両面テープをハガしたら、詳細が出てきました。



ひまなかたは、ヤホーなどで調べてください。


鳩時計。

2009年02月14日 | blog

飾りたいとおもっていた鳩時計を、分解して修理。
木と紙でできた「ふいご」が、透明な樹脂の笛を鳴らしているのですが、
「ふいご」が破れていたようです。
そうっと分解して、木工用ボンドで修理。
分解して、しみじみ思うけれど、
信じられないくらい、簡単なメカニズム。

ゆっくり乾かして、さて、どのへんに吊ろうかなぁ。

習慣。

2009年02月13日 | blog

以前も書いたことだけれど。

なにかあたらしいことを考えるとき、あたらしい商品のあたらしい機能が、
あたらしいライフスタイルを生む…的に、無邪気に考えすぎです。

食後に歯を磨くのは、習慣です。
じゃぁ、お昼ごはんの後に歯を磨いているひとがどれくらいいますかね。
会社で…そうねぇ、3割もいかないくらいじゃないですか。感覚的に。
あ、女子はもっと多いかな。おじさんのハナシ。

ともかくね、食後の歯磨きがいいってことは百も承知で、
でも習慣になってない人も多いでしょう。

携帯電話の機能が満載になって、
「いろいろついてるけど、ぜんぜん使ってない」という人も多いでしょう。
そんなこととはお構いなく、ケータイ各社は、ばんばん新サービスを打ち出していますけど、
「わぁ使ってみたい」と思わせるサービスが、どれくらいありますかい。
「おサイフケータイ」にしても、「機能はついてるけど使ってない」という人のほうが、
多いでしょう。まだ。
いちいち書きませんけど、鳴り物入りで登場した新サービスで、
消えていったものを挙げていけばきりがないです。

習慣と言うものを、甘くみちゃイカンです。
なにかを習慣にさせるって、それはエラいことですよ。
そういうことはね、皆めんどくさいですからね。
めんどくさくて、忙しいですからね。ひまなひとも、ひまなりに忙しくて、めんどくさいですから。
よほど、ものすごくぜひ使ってみたい!と思わせるようなネタであっても、
それでも謙虚に、控えめにしなきゃいかんのだとおもいます。

我が家で「モノ買って根付いた、あたらしい習慣」

・ホームベーカリーでパンを焼く
・風呂の残り湯で洗濯(いまさらかい)

まぁこんなもんです。
これでも、習慣になってますから、けっこうすごいとおもいます。
生活を変えているんですから。

ひまだったら考えてみてください。そんなにないとおもいますよ。
一日の時間は決まっていて、やることはたくさんある。
ちょっとヨドバシでなんか買ったからって、そうそう生活は変わらない。

iPhone触ってると、つくづく思います。
ひまだったらいくらでも、いじって遊べるけど、そんなひまはないぞ!


団子。

2009年02月12日 | blog
近所で、行列のできる、ちいさい団子屋をみつける。

これ、すごくしあわせなフレーズだとおもいませんか。

「近所で、行列のできる、ちいさい団子屋をみつける。」

いいなぁ。

行列といっても、まぁ、2、3人。
住宅街と、商店街のあいだ。

「焼き」40円。「いそべ」60円。
安ッ!

もっちりして、てきとうに雑な焦げ目が香ばしくて、
おいしい。

お茶がうまい。


和室のせいて、すごくお茶を
いただくようになりましたねー。

コーヒーライブ。

2009年02月09日 | blog
そうそ、コーヒーの話をね。

「空気のてざわり」展は盛況で、80mmも足りなくて、
後半、コーヒーは紙コップでサーブされたのですね。

これ、うまかった。

あの、飲み口のついた紙コップで、ふだん、
スタバとかドトールとかタリーズでコーヒーを飲んでいるので、
同じような感覚で口にすると、こりゃうまーい。ちがーう。
違いがよーく、わかります。

コーヒーを煎れる横田さんは、涙目寸前でがんばっていて、
みんな見てたし、そんななか、ちゃんとうまいコーヒーを煎れている。

みんな、単なるケータリング屋さんとは見てないわけです。
「出演者」のひとりとして見ているわけで、出張喫茶店とはワケがちがう。
実演販売とも、ちょと違う。

あーいうのも、一種のライブですねー。

マリー。

2009年02月08日 | blog
きょう、妻と話しながら発見。
マリー・アントワネットは、わかってない。

お菓子で一杯になるのは「別腹」のほうで、「メインの腹」ではない!

お菓子はパンの代わりにはならないのだ!

秋田道夫写真展「空気のてざわり」。

2009年02月08日 | blog

妻の妊娠~出産~引っ越し~と、いろいろあって、
休みにイベントに行けるような状態ではなかったんですが、
最近ようやく落ち着いてきたのと、近所だったので、行ってみました。
何ヶ月ぶりでしょうねー、こういうところに出ていくのは。

天童木工PLYは初めて行ったんですが、お店、見つけにくいです。
路面店ではありません。2階です。
通りには半間の階段があるだけで、それが入り口です。
どれくらいわかりにくいかというと、ストリートビューで見つけられないくらい!
お店の前でiPhoneいじりながら途方に暮れてしまいました。

会場に入ると、なんとスシ詰めのお客さん。
し、写真が見えないですよ?
いや、見えないどころか、みんな壁の写真に背を向けて、
コーヒーを飲んで、お菓子をつまみながら、
もくもくとドリップするカウンターの横田さんを、じっと見つめている…
世界の中心でコーヒーを煎れるマスター。
なんですか?この状況??
秋田さん、隣のショウルームで談笑してるし??

あとで聞いたんですけど、
秋田さんのご挨拶とトークがあって、
じゃぁみなさん、コーヒーとお菓子でも。
というタイミングで、私が会場に入った。ということらしい。あーびっくりした。

秋田さんのブログの写真というと、自身の作品が多いという印象ですが、
主にルーブルで撮影されたという、風景というか空間を捉えた作品でした。
知らずに入ったら、写真家の写真展だとおもったでしょう。

秋田さんといえば「スピード感」の人ですが、写真も。
いっけん静かな写真ですが、ピッと来てパッ!と、撮って出し!の
スピード感が感じられるような気がします。「剣豪」ですから。

無造作に置かれた過去のポートフォリオのコメントとか、
用意されたPremarioの商品群とか、
あっさりしているようで、細かく準備をされていて、
気遣いのある展示だったとおもいます。

ブログをRSSしているitoooooさんに、話しかけられました。
初めまして。ありがとう。カツゼツが悪くてごめんなさい。
久しぶりの方々に何人もお会いしました。どうもどうも。
「近いんで来ました」「どこから?」「世田谷のあのへん」「…近くは…ないですね」
と、皆に言われたので、近くないみたいです。すいません。

帰りに、ショウルームに寄って、
柳総理大臣のバタフライチェアを衝動買いする予定だったんですが(うそ)、
見る間もなく帰ってきてしまいました。