歌舞伎三度目。
今回は本当に良かった。
歌舞伎の型、様式化、記号化というのは、
演者個々人の、なまなましいキャラクターを排してデフォルメすることで、
観るひとに、想像力の喚起と感情移入の余地を広めているんだと気付く。
拍子木、太鼓、鼓、そして踏み鳴らす床音の効果は、
ハリウッド映画のサウンド・エフェクトとまったく変わらない。
100年前からあって、今も新鮮で、きっと100年後も続けられているだろう。
人の営み。演じるということ。舞台。
もろもろを集約して、研ぎすませて絞り上げた、その極み。
「粋」(すい)という文字がうかびました。
あ、仮面ライダーの変身ポーズも、元は歌舞伎だよねぇ。きっと。