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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓国のたこ焼き

2007-12-25 00:02:15 | 食べる

 私が韓国に赴任したとき,初めて紹介された純日本式の日本料理屋が,新村の「関西」。キョッポ(僑胞=在日韓国人)のご夫婦がやっているということで,ラーメン(インスタントじゃないやつ),トンカツ(日本式),カキフライ,焼きそば,お好み焼き,鶏の唐揚げなど,当時のソウルでは求めにくいメニューがあり,味も日本のものでした。

 その中の一つに「たこ焼き」もあり,店の入口にたこ焼き用の設備が据えられていた。名前は「タコヤキ」じゃなかったようですが。

 でも,私が行ったときは,いつもたこ焼きはお休み。どうも,韓国人の口に合わず,売れ行きが悪かったので製造を中断していたようです。日本風のソース焼きそばも韓国にはなかなか定着しなかった。ソース味が韓国人にはダメらしい。

 新村の店は,その後,ご夫婦が離婚,代替わりしたとのことで味も変わり,なんとなく足が遠のきました。

 そのたこ焼きが,「タコヤキ」という日本語そのままの名前で,明洞などの繁華街にちらほら現れるようになったのは,2002年ごろからでしょうか。

 私は関東人なので,たこ焼きなしでも支障はないのですが,そのころ赴任してきた関西出身の駐在員が,明洞でおいしいたこ焼き屋を見つけた,というのでいっしょに行きました。

 ご主人は在日。大阪で長らくたこ焼き屋をやっていたそうで,子どもたちも独立したので,自分の故郷(といっても日本生まれで韓国語はまったくできない)にたこ焼きを流行らせたいと思って渡ってきたとのことです。

 話を聞くと,明洞の屋台とは別に,レックスホテルの裏のほうにもお店を構えているという。

「女子大が近いからいいと思ったけれど,だめだね。赤字だよ」

「でも,たこ焼き屋さん,増えましたよね」

「ああ,あの角に最近できた店ね。ありゃおれの弟子だ。アルバイトで雇っていたんだけど,一通り仕事覚えたら,独立しちゃった。でも,味はぜんぜんだよ。たこ焼きは奥が深いんだから」

 赤字なのになぜ続けるかというと,はっきりとは言いませんでしたが,どうも女性がいるらしい。韓国で飲食店をやっている日本人/在日の中には,どうもこのパターンが多いようです。
 でも,一年ぐらいで屋台はなくなった。仲違いをして帰国したのでしょうか。

 ウィキペディアで「たこ焼き」を調べてみたら,韓国では2003年以降「人気を博した」と書いてあるけれど,私の印象では「人気」とまでは言えないと思います。


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2 コメント

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「関西」といえば… (某延世大留学生)
2007-12-25 02:49:35
その「関西」の入っている建物の2階に「京城(!)」という羊肉串の店があるのですが、羊カルビの串焼きが激ウマです。シンチョンにいらっしゃるときはぜひお声をかけてください。^^
返信する
京城とは… (犬鍋)
2007-12-27 00:11:14
禁止用語ではないのでしょうか。

新大久保にも,延辺料理の店が増えていて,ときどき行きます。

今度韓国出張があるときは,連絡します。
返信する

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