韓国便り～３次会，４次会…

　われわれ４人は，深夜の北倉洞に繰り出します。１２時を過ぎると，さすがの歓楽街プクチャンドンも人通りがまばら。

犬「この近くに日本式居酒屋があったでしょう？」

ア「ああ，あそこ潰れたわ」

犬「えっ，それは残念！」

　永久保存したくなるような日本語のメニューの一大傑作があったのですが…（→リンク）。「変な日本語」もディープコリアの研究テーマになりそうです。

ア「ここにしましょう」

　深夜営業のお店。飲食店の従業員を相手にしている店のようで，チゲをはじめ，いろんなメニューがあります。ありがたいことに床にはオンドルが効いている。

ア「焼酎とカルビッチム（牛カルビの煮込み），ピョッタギヘジャンクク（カムジャタンみたいな奴），それにテンジャンチゲ…」

（おいおい，僕らは晩飯済んでるんだけど…）

　そこへ，店に残してきたもう一人のアガシも合流。焼酎の杯を何回か空けたあたりから，私の記憶は怪しくなり，何を話したかはよく覚えていません。

　お店を出たのは１時過ぎ。

　あとから来たアガシは先に帰ったのですが，残った４人は誰が言い出したか，「ノレバンに行こう」ということになりました。

　勝手知ったるアガシが先導して一軒のカラオケに入る。

犬「おい，ここノレバンじゃなくてカラオケだぞ」

　ノレバンは日本のカラオケボッスク，カラオケは女性付きのクラブです。

ア「ケンチャナヨ。歌だけでもＯＫなのよ」

　入ってみると，ソファー付き，トイレ付きの個室です。月曜日の深夜の記憶がかすかに蘇ります。

犬「ほんとうに歌だけでいいの」

　ちょっと不安になります。

ア「もちろんアガシを呼ぶこともできるわよ」

　個室に備えつけのトイレは男性用。スイッチはありませんが，入ると自動的に点灯します。しかし，しばらくすると闇に包まれる。もう一度点けるためには，体を揺する必要があります。動くものに反応するセンサーのようです。

（「トイレ」もディープコリア研究の主要テーマです）

　Ｓ氏が先陣を切り，韓国語の歌，日本語の歌，皆休むことなく歌いまくり，踊り狂いました。

　私の記憶のフィルムはとぎれとぎれ。わずかに覚えているのは，店を出るとき，会の存在を忘れていた会長（私）から，突然副会長に任命されたＳ氏が料金を払ったことでしょうか。

　その後，どうやって帰ったのか覚えていませんが，朝８時にはセットしてあった携帯のアラームに驚いてホテルのベッドで目覚め，朝食を食べるまもなく荷物を整理して，９時のバスに乗って無事にインチョン空港に向かうことができました。

　出張中に引いた風邪と，深夜～早朝のカラオケ，深酒のため，喉と頭が激しく痛んでいたのでした。