goo blog サービス終了のお知らせ 

犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

延坪島

2010-11-23 23:51:48 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)
 北朝鮮による延坪島砲撃で,尖閣諸島問題は吹っ飛んでしまいました。

 北は,3月の哨戒艇天安に対する魚雷攻撃・撃沈に続いて,今度は陸地に向かって大量の砲撃。正確さに問題があり,半分以上は海中に落ちましたが,陸上にも相当数が着弾し,甚大な被害をもたらしました。この「不正確さ」も見方によっては恐い。どこに飛ぶかわからないのが北の武器の恐さです。

 さて北朝鮮の狙いは何か。

 最近,没交渉が続いているアメリカを交渉の席につかせるため? 後継者に決まった金正恩の実績作り? いろいろな憶測が飛び交っています。

 北が欲しいのは米国や韓国からの経済援助。しかし援助を引き出すために武力攻撃とは…。

 常識的にはありえないことだけれども,常識が通じないのが北朝鮮です。

 延坪島を地図
で見ると北朝鮮と目と鼻の先。国境の島です。こんな危ない島に,500世帯,千人以上の住民が住んでいるというのは驚きです。

 中央日報の記事によれば,延坪島は日本の植民地時代からイチモチ漁で栄えていたとのこと。


 当時(1939年)、延坪海市場には申告された料理店が300カ所、飲食店53カ所、カフェ1カ所に登録された酌婦が95人だった。 しかし実際は未登録の酌婦500人に、日本の妓生(キーセン)も50人ほどいたという。

 酌婦というのはいわゆる慰安婦のことですね。日本人慰安婦50人,朝鮮人慰安婦450人(!)とは,それだけの需要があったということ。住民は数千人に及んだのでしょう。

 1960年にはイシモチの水揚げが1万トンに達するも,その後乱獲により激減,現在はイシモチにかわってコッケ(渡蟹)漁が中心になっているようです。

 今いる1000人というのは,過去に比べれば過疎化の末の数字のようです。

 最近は「安保観光」が島の中心産業らしい。北朝鮮に近い「危険」を売り物にした観光客誘致です。

 以前,板門店観光に行ったとき,38度線付近の住民には国から「危険手当て」が出ているという説明を,ガイドがしてくれました。延坪島も,その対象になっているのでしょう。

 北の攻撃,占領を防ぐために「人間の楯」という意味もあるのでしょうが,北にとって住民の存在は攻撃を思い止まる理由にはならなかったようです。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ディープ東京 | トップ | おしゃれ »
最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (あぁ)
2010-11-28 05:12:51
>北朝鮮による延坪島砲撃で,尖閣諸島問題は吹っ飛んでしまいました。

と、私も思ってたんですが、中国はねちねちと尖閣諸島狙ってますねぇ。監視船がどうとか、調査船がどうとか、さすが中華帝国。えらい。漁夫の利じゃなくて、ヤクザの初志貫徹。ヤクザのもとで働く親分の言う事をきかないチンピラ(北朝鮮)をうまくコントロールしてます。

日本にとって取りあえずいいことは、ドル高(人が死ぬとドル高)かな。それぐらいですね。

韓国、真面目に防衛やれよ。次はソウルだよ。四人じゃすまないよ。四十六人じゃすまないよ。日本にぶちぶち文句言ってる時じゃないよ。
返信する
六カ国協議提案 (犬鍋)
2010-11-28 23:31:34
中国の提案に,日韓は「とんでもない」という立場ですね。

延坪問題を棚に上げて,ウラン濃縮中断と引き換えに経済援助を引き出す?

まさに北の思うつぼ。

中国は西側の援助を引き出し,北の政権を延命させたいというところでしょう。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)」カテゴリの最新記事