犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

サニーサイドアップ

2024-03-06 22:06:44 | 食べる
写真:サニーサイドアップで焼いた目玉焼き


 今、同居している三女の夫、D(フィリピン人)は、目玉焼きを焼くときに、一度ひっくり返します。つまり、両面焼くんですね。そして、よく火を通す。

 私の場合は、片面だけ焼いて、黄身の部分は半熟、というより、箸を入れると流れるくらいのレアな状態が好きです。

 Dは、黄身に完全に火が通っていないと、気持ち悪いんだそうです。

 フィリピンには、有精卵のゆで卵があって、バロットと呼びます。

 有精卵ですから、産んでからの日数によって、中身がだんだん育ってくる。

 孵化直前のものだと、ほとんどヒヨコが出来上がっています。

 フィリピンの人たちは喜んで食べていますが、私はこちらのほうがずっと気持ち悪い。

フィリピン便り~外食

二度目のバロット

 四女の夫はスウェーデン人ですが、娘の話では、目玉焼きは、やはり両面焼いて、よく火を通すんだそうです。

 外国では、目玉焼きは両面焼きが一般的みたいです。

 かつての人気漫画『美味しんぼ』の、目玉焼きが取り上げられていた回にも、そのことが書かれていました。

 そして、日本のような片面だけ焼く焼き方を、サニーサイドアップというということも、そのとき知りました。サニーサイドアップとは、「お日さまの面が上」というような意味。卵を目玉ではなくて、太陽に見立てているんですね。

 アメリカに出張して、ホテルの朝食ビュッフェで、卵を焼いてもらったら、両面焼きにされてしまったので、翌日の朝食では、美味しんぼを思い出して、

「サニーサイドアップ、プリーズ」

と言って、望み通りの目玉焼きにありつくことができました。

 Dに聞いてみると、サニーサイドアップという言葉は知っていました。

「じゃあ、両面焼くのはなんていうの?」

「さあ、『普通のフライドエッグ』かな?」


 目玉焼きは、両面焼きが普通なので、特に呼び方がなくても困らないようです。「ターン・オーバー」(ひっくり返す)という言葉もあるようですが。

 Dが調理するのを見ていると、油をかなり多めに入れます。「フライドエッグ」という言葉もうなづけます。

 どっちがいいかは好みでしょうが、味だけでなく、見た目もサニーサイドアップのほうが美しくて、おいしそうなのではないでしょうか?


ターンオーバーで焼いた目玉焼き

 私の場合、フライパンに卵を落とした後、しばらく蓋をして弱火で蒸します。

 すると、黄身の周りに、白内障のように白い幕ができます。



 そして、黄身の中身がほとんど生の状態で火を止める。

 味付けは塩コショウです。

 ある統計では、日本人が目玉焼きを食べるときに使う調味料は、

第一位 醤油
第二位 塩コショウ
第三位 ソース

だそうです。

 私の場合も、パン食ではなく、ご飯のおかずにする場合は、醤油を使います。

 きっと、人それぞれ好みの焼き方、食べ方があるんでしょうね。

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2 コメント

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生卵 (スンドゥブ)
2024-03-06 07:49:31
フィリピンでは、生卵はふつう食べないようです。殻にサルモネラ菌が付着していることがあるそうです。20年くらい前ですが、マカティのリトル東京の居酒屋で、生卵を出していました。フィリピン唯一の生卵を出す店だとか。数に限りがあるので、無い日も結構ありましたが、たまに食べると美味しかったです。
最近の東京のファミレスのモーニングでは両面焼きも席のリモコンから指定できますが、私は選択しません。
サルモネラ菌 (bosintang)
2024-03-09 00:16:28
江戸時代の日本も、生卵は食べなかったそうで、その理由は卵に鶏の糞がついていたりして、衛生上の問題があったこと。またニワトリを生産している農家が、一定の個数が揃うまで出荷せず、けっこう古い卵も混じっていた、ということもあるようです。今の卵は新鮮だし、洗浄されているので安全なのですね。

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