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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓無量

2015-10-31 23:34:48 | 大阪暮らし

 東京出張時、少し前に電話をくれた繊維会社の李さんと会いました。

 武蔵小山に住んでいるというので、JR目黒で待ち合わせ。

 18年振りでしたが、すぐにわかりました。

「ぜんぜん変わってないですね」

「いえ、ちょっと太ったでしょう」

「それはお互いさま。ぼくのほうはヒンモリ(白髪)がちょっと増えちゃって…」

 李さん、会ったときは20代後半の若者でしたが、今は47歳。それにしては若い。


「どこに行きますか」

「近くに韓国料理屋を見つけたんですよ。入ったことはないけれど、いかがですか」

「いいですね」

「10月のはじめに日本に来て、まだ韓国料理を一度も食べてないんですが、最近ちょっと恋しくなって…」

「いつまでいるんですか」

「3か月の予定です。年末には帰ります」

 店は、JR目黒駅からそれほど遠くないところにありました。

全品290円均一

 店はかなり広く、懐かしいドラム缶式のテーブル席が並んでます。

「韓国そのままですね」

 メニューを開くと、ぜんぜん290円均一ではありませんでしたが、新大久保あたりと比べると安い。店員も韓国人が多いようです。

「そういえば、武橋洞(ムギョドン)においしいアンチャンサル(ハラミ)の店がありましたね」

「ああ、たしか初めて一緒に食事をしたときの? あそこもよかったですが、私は犬鍋さんに紹介してもらった三角地(サムガクチ)のチャドルパギがおいしかった」

「あの店はまだありますよ」

 韓国時代、ときどき一緒に飲み歩きました。

「お子さんたちももう大きくなったんでしょう」

「いちばん上は28歳、いちばん下も大学生です」

「あのころはまだ小さかったのに。うちも今年大学受験です」

 一度、家族を家に招待したことがあり、そのときは息子さんが赤ちゃんでしたが、今は高校三年生。下に娘さんもいてこちらは中学三年生だとか。

 会社のほうは、IMFのあと持ち直してうまくいっていたけれど、東日本大震災のときに主な取引先が大きな被害を受けて、それ以来、苦しいそうです。

「妻は、犬鍋さんの家で食べたお寿司が忘れられないそうです」

「そうですか」

 そのときに何を出したか、さすがに覚えていませんでした。

「ちょっと電話してみます」

 韓国ではLINEよりもカカオトークが普及していますが、日本の取引先はLINEが多いので、もっぱらLINEを使っているそうです。

 しばらくして私に電話を代わってくれて、奥さんとも昔の思い出話をしました。奥さんも、感無量の様子でした。

「今度、妻も日本に来るので、そのときまた会いましょう」

「ぜひ会いたいです」

 年末までにはあと一回ぐらいは会えるでしょう。

 なお、今回行った目黒の韓国料理のお店の名前は韓無量でした。


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