東京出張時、少し前に電話をくれた繊維会社の李さんと会いました。
武蔵小山に住んでいるというので、JR目黒で待ち合わせ。
18年振りでしたが、すぐにわかりました。
「ぜんぜん変わってないですね」
「いえ、ちょっと太ったでしょう」
「それはお互いさま。ぼくのほうはヒンモリ(白髪)がちょっと増えちゃって…」
李さん、会ったときは20代後半の若者でしたが、今は47歳。それにしては若い。
「どこに行きますか」
「近くに韓国料理屋を見つけたんですよ。入ったことはないけれど、いかがですか」
「いいですね」
「10月のはじめに日本に来て、まだ韓国料理を一度も食べてないんですが、最近ちょっと恋しくなって…」
「いつまでいるんですか」
「3か月の予定です。年末には帰ります」
店は、JR目黒駅からそれほど遠くないところにありました。
全品290円均一
店はかなり広く、懐かしいドラム缶式のテーブル席が並んでます。
「韓国そのままですね」
メニューを開くと、ぜんぜん290円均一ではありませんでしたが、新大久保あたりと比べると安い。店員も韓国人が多いようです。
「そういえば、武橋洞(ムギョドン)においしいアンチャンサル(ハラミ)の店がありましたね」
「ああ、たしか初めて一緒に食事をしたときの? あそこもよかったですが、私は犬鍋さんに紹介してもらった三角地(サムガクチ)のチャドルパギがおいしかった」
「あの店はまだありますよ」
韓国時代、ときどき一緒に飲み歩きました。
「お子さんたちももう大きくなったんでしょう」
「いちばん上は28歳、いちばん下も大学生です」
「あのころはまだ小さかったのに。うちも今年大学受験です」
一度、家族を家に招待したことがあり、そのときは息子さんが赤ちゃんでしたが、今は高校三年生。下に娘さんもいてこちらは中学三年生だとか。
会社のほうは、IMFのあと持ち直してうまくいっていたけれど、東日本大震災のときに主な取引先が大きな被害を受けて、それ以来、苦しいそうです。
「妻は、犬鍋さんの家で食べたお寿司が忘れられないそうです」
「そうですか」
そのときに何を出したか、さすがに覚えていませんでした。
「ちょっと電話してみます」
韓国ではLINEよりもカカオトークが普及していますが、日本の取引先はLINEが多いので、もっぱらLINEを使っているそうです。
しばらくして私に電話を代わってくれて、奥さんとも昔の思い出話をしました。奥さんも、感無量の様子でした。
「今度、妻も日本に来るので、そのときまた会いましょう」
「ぜひ会いたいです」
年末までにはあと一回ぐらいは会えるでしょう。
なお、今回行った目黒の韓国料理のお店の名前は韓無量でした。
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