「頭がいい」ということを,当の人間が言うのもおこがましいですが,ホモ・サピエンスの意味は「知恵のヒト」。この学名をつけた人が,人間は動物に比べて知恵がある,頭がいいと思っていたことは確かでしょう。
では,「頭がいい」とはどういうことか。
「頭がいい」は辞書に載っていないので,同義語の「賢い」をみると(新明解),
賢い:要求される答えに対して,頭が鋭く働く様子だ。
「知恵」は
知恵:物事の道理が分かり,判断・処理がうまくできる能力。
ようするに,「考える力がすぐれている」,もっとつっこんでいえば,「論理的に考え,正しく判断ができる」ということでしょうか。
考える力は脳と関係があるので,脳が大きくなったり,その機能が高まると,頭がよくなると思われます。脳の大きさが類人猿と大差なかったアウストラロピテクスの時代は,頭のよさもそれほどではなかったのでしょう。やはり頭がよくなったのは,「ホモ」(原人)以降でしょうか。
脳の大きさ以外に,頭がよくなった証拠はあるか。
化石以外に証拠になりうるのは石器しかありません。石器は,落ちている石を使って何かを割るという段階から始まり,用途に合うように加工した石器に進歩します。
用途に合わせて計画的に「製作」するというのは,あきらかに「思考」が感じられますね。そして,複数のものを組み合わせて何かの道具を作る(棒の先に石刃をつけて槍を作るなど)は,かなり高度の思考力が必要でしょう。道具を使うことは,ヒト以外の動物にもみられますが,道具を作る能力をもっているのはヒトだけ。
こうした,計画に基づいた製作のためには,抽象的な思考が必要であり,そのためには「言語」が必要なのではないかと思われます。
ヒトがいつから言語をもったか,は人類の歴史を考えるなかで,最大の難問の一つですが,これについてはあらためて考えることにします。
では,「頭がいい」とはどういうことか。
「頭がいい」は辞書に載っていないので,同義語の「賢い」をみると(新明解),
賢い:要求される答えに対して,頭が鋭く働く様子だ。
「知恵」は
知恵:物事の道理が分かり,判断・処理がうまくできる能力。
ようするに,「考える力がすぐれている」,もっとつっこんでいえば,「論理的に考え,正しく判断ができる」ということでしょうか。
考える力は脳と関係があるので,脳が大きくなったり,その機能が高まると,頭がよくなると思われます。脳の大きさが類人猿と大差なかったアウストラロピテクスの時代は,頭のよさもそれほどではなかったのでしょう。やはり頭がよくなったのは,「ホモ」(原人)以降でしょうか。
脳の大きさ以外に,頭がよくなった証拠はあるか。
化石以外に証拠になりうるのは石器しかありません。石器は,落ちている石を使って何かを割るという段階から始まり,用途に合うように加工した石器に進歩します。
用途に合わせて計画的に「製作」するというのは,あきらかに「思考」が感じられますね。そして,複数のものを組み合わせて何かの道具を作る(棒の先に石刃をつけて槍を作るなど)は,かなり高度の思考力が必要でしょう。道具を使うことは,ヒト以外の動物にもみられますが,道具を作る能力をもっているのはヒトだけ。
こうした,計画に基づいた製作のためには,抽象的な思考が必要であり,そのためには「言語」が必要なのではないかと思われます。
ヒトがいつから言語をもったか,は人類の歴史を考えるなかで,最大の難問の一つですが,これについてはあらためて考えることにします。
直立歩行の結果,手が自由になり,指先を器用に動かせるようになったのでしょう。
「結ぶ」という行為は,器用さだけでなく,脳も相当に使うようです。