彼女のお仕事の関係もあって、建物や街のしつらえにも目がいきます。
4月27日(土)杵築の城下町
こればかりは左の写真にある、看板の文字を読んでいただかなければなりません。
「工業再配置促進費補助事業施設」こちらがメインで、添え物のように”杵築総合運動場”と
書いているのが、おかしいところです。
こんな経済政策の歴史があるが故に、旅行者の私が大分到着と同時に走ることができる、
世の中は分からないものです。
それはさておき・・杵築の建物で目に楽しいのは、他にはない城下町の姿です。
サンドイッチ型城下町という呼び名だけでも関心を引きます。
江戸時代に松平氏の城下町として栄えたところにさかのぼりますが、
ここの地形は極端な河岸段丘になっていて、南北に崖がそびえ立って上に台地が広がり
そこに武家屋敷が並びます。
一方、谷間には商人が暮らした街ができたのです。
高台の南北武家屋敷に挟まれた、谷間の商人街。で、サンドイッチ城下町。
続いて、初日の見所が九重”夢”大吊橋
高さ173メートル、長さ390メートル。
歩行者専用吊り橋としては日本一のスケールだそうです。
吊り橋ですからね、揺れます。
傘は差さないで、という微妙なプレッシャーもかけられます。
実際一歩踏み出してみると、足下の心許ないこと。
中央に近づくほど揺れも大きくなって、立ち止まると余計に怖い。
確かに、山一つ分の高さを見下ろすと、腹の中が冷えます。
4月28日(日)長湯温泉街
ラムネ温泉というメッセージでまとまった温泉街。
ものの本には、湯布院・黒川に続く、九州の「街作り型温泉」だそうです。
確かにちょっとこの温泉街に足を停めてみたいと思う建物やしつらえがあちらこちらに
あるのです。こういうのを続けるのは、意志と人の輪が欠かせないでしょう。
4月29日・30日 別府
温泉街と言えば歴史も規模も日本最大級なことは誰でも認める別府の街。
明礬温泉に泊まり、鉄輪温泉で遊んだだけでも、
まだまだ歩きたいところがたくさんありました。
別府の中心街も少しだけ訪ねましたが、
温泉を支える人々の暮らしと観光地がうまくバランスがとれているようです。
明礬温泉はとても静かな処ですが、谷間を大橋が跨いで、景観を忘れがたいものにしています。
鉄輪の街は、湯巡り通りと名付けて、そぞろ歩き自体を観光の柱に据えています。
貸間というのも、湯治客が多い証拠でしょう。石畳に猫もよく走ってます。
旧富士屋旅館といって、別府に唯一残る明治期の旅館建築も風情を高めてくれます。
4月30日 宇佐神宮
全国4万を超える八幡宮の総本宮として、本殿に応神天皇の御神霊を祀っています。
古くからの神社形式を残す本殿の八幡造りは、国宝に指定されています。
神域を囲む水路の端には、かつて正月に滞在した夏目漱石の残した散文が
書き留められていました。