日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

うどん どん兵衛とチョコ柿の種

2011-10-25 08:30:17 | ふさおまき(オス)日記

さて、今日の書き出しは「新聞を読む楽しさ大切さ」で行こうか、

「自分のえっへん」で行こうかと・・・悩むことをそのまま書き出しにする横着をお許しください。

 

そんなわけで、今朝は新聞を読んでいて、これはこれはと11面左上隅の記事に釘付けとなり、

その記事が、私の人生企画上で最大のヒットである「チョコ柿の種」を思い出させてくれたのです。

 

まずは、書き出してしまった「チョコ柿の種」のことから。

兵庫県の住宅地に住んでいた私の実家には、子供の頃、なぜか秋になると

柿の種の巨大な缶がありました。デザインだけは覚えているので、浪花屋のもののはずです。

両親とも中部の生まれで一族のルーツも3代前程度はみなさまそのあたりのはずなのに、

なぜ新潟の伝統菓子が送られてきたのかは、今はもう知るすべもないのですが、

とにかく、基本的にはお菓子を買わない我が家では数少ない間食でした。

ぽりぽり、ああ辛い、と思いつつ木の廊下に一人で座って、缶を抱えていたのを思い出します。

しかし偶然は重なるもの。

お菓子のないはずの家に、同じ時期にもうひとつスイーツが到来したのです。

それは当時としてはまだ珍しかった海外旅行のお土産。

おっきなネッスルの板チョコレートでした。子供の腕力では割るのが思うに任せないほど固く分厚く、

否応なく欧米への畏敬が心中に醸成されたものでしたが・・・

で、偶然の出会い。

兵庫県の田舎の、ある家の廊下で、浪花屋の柿の種を抱える少年の手に、

ヨーロッパのチョコレートが同時に握られたのです。

柿の種を頬張る口の中は辛い。

チョコは、夢のように甘い。

偶然に、同時に口に入れたときの、夢のような感覚は今でもよみがえります。

味蕾に立つぴりぴり感の上を、ねっとり流れる溶岩流のような厚いチョコが

すっと押しなべていきます。

それでも米菓子のうまみはしっかりと下からの力を残し、けっして甘い奔流に流し去られる

訳ではありません。

味も香りも食感も、到来の地も対照的な二つのお菓子が出会う喜び。

それを発見した少年の私。

ああ、私の若い頃・・・なんて話は飛びまして、時は30歳を越えた頃。

浪花屋の製品「チョコ柿の種」が売られているのを発見したのは、越後湯沢にスキーで訪れるように

なった頃でした。

感慨深い再会、と一人で乙にいりました。

チョコと柿の種のコラボレーション。私にとっては30年前から当然だったおいしい発見が、

目の前で商品として売られていると、なぜか自分が世間に認められたような気がしたのです。

 

じゃあ、今日の記事とはなにかと、さらに時代を展開させます。

10月25日(火)朝日新聞朝刊11面左上隅の記事。

「東西カップめん食べ比べ」

日清食品が、東日本と西日本でダシの味を変え、

表面の小さな記号(W)と(E)で表示していたのは、最近よく知られたカップ麺好きの事実でしたが、

ついにその両方の存在を製造者自ら大きく広報し、

”食べ比べ”マークを入れたのです。

全国各地で西の昆布だしどん兵衛と東の鰹だしどん兵衛が、好きに選べるなんて・・

疲れたときにはあっさりダシの(W)が圧倒的に体を癒してくれるので、

西方面に旅行や出張で出かけるとついついお土産にしてしまっていた私にとって、

両方のどん兵衛が同時に手にはいるのは、ひどく嬉しいことであります。

 

ついに私の認める喜びが、広く商品として世に送られている、

という「チョコ柿の種」「東西どん兵衛」にまつわる思い出話でした。

ちゃんちゃん、だな。

 

ちなみに、この食べ比べは11月中だけの出荷だそうです。