「90歳 何がめでたい」 佐藤愛子 著
2月2日(水)に読了。
文の雰囲気が美容院で読む週刊誌のそれに似ているなぁ~、
と思っていたら、2週間に1回担当していたコラムを纏めた
本でした。
佐藤氏らしい反骨精神バツグンの勢いのある文章が
小気味よかった!!
(肩を張らずにリックスして読み進み。)
一番面白かったのは、「蜂の気持ち」の章で
「まったく、すずめ蜂という奴はロクなもんじゃない。蜜を集めて
いるわけじゃなし、何の役にも立たねえ しようがねえ奴だ・・・。」
~ ~ ~ 。
夏場に行く北海道の別荘の近所の親父さんの弁。
(この笑顔に98年の歴史が。)
ただ一つわかることは、生きものすべて、人間に
利用されるために生まれているわけではない、
ということである、と著者の弁。
(人間も自然の一部なのだ。と誰かが言っていた!!
のを思い出して・・・。)
(新聞で、こんな本の紹介記事も見つけました。)
その次がオモシロイ!!
「すずめ蜂はすずめ蜂として生かしめよ!」
拳を上げて叫んでみるが、その気配に飛んでいたすずめ蜂を
驚かせて刺され、ミ、ミカタなのにィと叫んで死ぬーー
(私の弁 → そういうことってあるよなぁ~。ちょっと違うけれど
味方だと思っていた人が本当は意地悪だったり
『彼奴はぁ~。』と思っていた人物が とっても親切にして
くれたり・・・。自分が失敗した時に、その人の真実が
よく分かるよなぁ~。)
(佐藤氏は、この本で直木賞を1969年に受賞しました。)
最後は、
そういうことだってあり得るのではないか?
ないとはいえない。あり得ることだ。
そこがこの世を生きる難しさのなのですねえ。 と
結ばれていた。
(そうだ!!と同感しながら
心の中でクスッ と笑ってしまった!!)