10月22日(木)に読了。
(三歩は、大学の図書館司書です。)
住野よる氏 著
「麦本三歩の好きなもの」
面白かったですねぇ~。
どんな方なのか?と 住野氏の写真を
ネット検索してみましたが、ありませんでした。
下の名前が「よる」 という平がな なので
女性と思っていたのですが、29歳の男性でした!!
住野氏は、高校時代より執筆活動を始めていて、
デビュー作 『君の膵臓をたべたい』 がベストセラーになって。
そして、この本は2016年の本屋大賞第2位に選ばれました。
(裏表紙も何となく面白い!!)
他の著書に 『また、同じ夢を見ていた』 『よるのばけもの』
『か「」く「」し「」ご「」と』 『青くて痛くて脆い』 などがあります。
(また、読んでみたいなぁ~。)
若い作家の作品というのは、文章表現でよく分かりました。
〇 前歯でちょっとだけ齧る。うん、あちーあめーうめー。
〇 「おとなだってなくーぜー、おとなだってこわいぜー、おとなだって
さびしいぜー、おとなだってはしゃーぐぜー」
〇 フルーツ牛乳を飲む。 つめてーうめーやべーと最後の一滴まで
こういう表現がページのあちこちに。いわゆるオノマトペの独特な世界が。
(興味があって、一冊借りてはみたものの。)
一番印象に残っているのは、ある時 男の子たちが
企業などの採用不採用にも容姿が関係あるらしいという話をしていて、
誰かが 三歩の美人の親友に
「そういうのに苦労しなさそう」 という。
失礼だとも受け取れるその言葉を受けて
「そうだったらいいな、私、自分の顔を武器だと思っているから。」
(開き直った感じがいいなぁ~。)
でも、その麗しい彼女はその外見のため、高校時代にいじめに遭ったような・・・。
また、その外見に惹かれてよってきたどこぞの虫に泣かされた
こともあったような・・・。
その麗しい彼女について、三歩は
自分は生涯同じ重さを体験できないだろうと思っている。
友人が生まれながらに持たされてしまった大きな荷物・・・。
(三歩は美しく生まれてきたことを大きな荷物と捉えているんだぁ~。
ヘエェ~、と思ってしまった。)
自分の中に自分と違った思いに出会う。これが読書の醍醐味かな?
と いうことが一瞬 頭をよぎった!!