キラキラ

毎日の生活を写真と共に綴っていきます。

石原慎太郎著 「凶獣」 を読んで 

2018-06-20 10:05:24 | Weblog
6月初旬に借りて、1日で読了。

どうブログにUPしようか? と

思っているうちに忘れ、また 思い出し。





しばらく前にTVでも、17年前の出来事として

ニュースで放映されていましたが。





この事件は、2001年6月8日におきました。

小学1、2年生の8人が殺害されて。




新聞では、「附属池田小学校事件」 として

報道されています。




ある日、新聞を読んでいると

書籍のPR面にこの本の紹介があって。










(狂獣 とは凶暴なケダモノという意味ですね。人間ではないということ?)






いつものように、堺市立西図書館で予約しました。

かなりの予約待ちがあって、6月7日に借りることが

できました。






犯人の 宅間守 はもう死刑が執行されています。

また、死刑廃止論者の女性と獄中結婚もしています。

(これが4回目の結婚になりますが、形式的なものだった。)






石原氏は、弁護士や臨床心理士にインタビューして

それを踏まえ、犯人の生い立ちや生活環境を

ノンフィクションと創作の両方の手法で書き下ろしています。












(複雑な思いで読み終えました。)








読んでいて、人間をやっているのが

いやになってしまうような、そんな本でした。






被害者の家族にしてみれば、辛い人生をいきなければ

ならないという 「不条理」 とどう向き合えばいいのか。

時間が解決してくれる という生やさしいものでもないし。




自分の思考が堂々巡りをしています。




犯人の父親は、家族に暴力的であったらしい。

家族の母・兄・本人も父の暴力下で生活を。

母親には、軽蔑の念を持っていたよう・・・。

宅間は、附属池田中学の入試を受けて、不合格に、

という経歴も。





本文中では、こんな文が胸に残りましたが、


「歪んで育てられたら身近なものを恨みます。

 宅間の場合は、社会制度も恨むようになりました。」 と。

世の中(世間)を恨んでいたのです。



また、人間的には、欠落した感情も多い。

脳に疾患があったかのどうかは、今の医療では判明がつかない。

しかし、善悪の判断はつくので、精神医学的な言葉で言うと

「人格障害者」になるようです。











(今もお元気な石原慎太郎氏。)






性的には、異常なほど強いものを持っていたよう。

(前妻などに対するストーカーも。また、何回かの強姦事件も。

そして、初犯では3年の実刑判決を受けてもいる。)



裁判中も素直な態度は、見せなかったし、

遺族に対しても、最後まで謝罪はなかったと。










(附属池田小学校の追悼の朝。)





何とも後味の悪い思いが心に残ります。

特異な事件の中に、その国に潜む大きな問題が

あぶりだされていると言います。



17年前の事件だけれど、その頃と現在は少しも

変わっていないような・・・。



※ フォトはネットからお借りしたものもあります。





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