▲タマゴケ。赤目四十八滝にて(2017.3月下旬)
またも更新が滞ってしまった。
早春~春にかけての時季にこのブログの更新がないというのは、
たいがいコケを見に出かけているか、風邪を引いているかのどちらかなのだが、
今回はその両方なのであった。
コケを見に行っては風邪を引き、
ちょっとよくなったと思ってまた出かけると
風邪がぶり返すを繰り返していた。
しかも家族全員が患っていたので、風邪をひきつつも家族の世話もせねばならず、
余計に体力を消耗して治りにくかったのかもしれない。
長引く風邪前線は先月下旬からいまだわが家に停滞しており、
いまのところ私の喉と鼻の調子はいつもの6割程度。
味と匂いがよくわからないからか、気付いたら、
ここぞの執筆のためにとっておいたチョコレートを
無駄をむさぼってしまい昨日は激しく後悔した。
こういう時は特売のアーモンドチョコにしておかねば。
だいぶ気候も暖かくなってはきましたが、どうぞ皆様もお身体にはお気をつけください。
さて先日、幼なじみからLINEで「アマゾンで新しいコケの本の表紙、見たよ~」との連絡があり、驚いた。
慌ててパソコンを開いたところ、確かに出ている。
画面左側には本の表紙が、そして画面右側には「ただいま予約受付中です。」とばばんと出ている。
なんと。いつのまに!
ここ最近、そんな具合でコケ観察と風邪治療に全精神が向いていたためすっかり油断していたが、
時は、いよいよ新しいコケの本の発行目前を迎えていたのであった。
いやはや、風邪を引いている場合ではなかった。
というわけで、アマゾンでも表紙画像は見られるのだが、
せっかくなのでこのブログでも紹介させていただきたい。
今回の本は、こんなお顔をしております。
▲『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』(発行元:家の光協会 著者:藤井久子 監修:秋山弘之)
「初心者~中級者がルーペでわかる、楽しめるコケを紹介する図鑑」というのが今回の本のコンセプトなので、
デザイナーのNさんが、「ルーペでのぞく、ちょっと不思議なコケの世界」というイメージで、このデザインに仕上げてくださった。
黒色がベースなのでコケたちがキリリと際立ち、
書店でもちょっと目立つのではないかと期待している。
発行日は4月15日前後になるようだ。
また本の詳しい内容については、これからじわじわと紹介していきたいと思うが、
どうぞご興味のある方は、お手に取っていただければ嬉しいです。
なお、担当編集者Eさんの直近の情報によると、
すでにAmazonでの予約がなかなか好調とのこと。
どなたが予約してくださっているのかは存じませんが、
お一人お一人にお礼を言ってまわりたいくらい感謝しております。
ありがとうございます。
----------------------------------------------------------------------
●おまけ
3月下旬、風邪引き前に行ってきたのが赤目四十八滝(三重県)。
毎年早春~春にここを訪れるのが、4、5年前から恒例行事となっている。
今回も期待どおりイキイキとした春のコケたちにたくさん出会えた。
とくに今回はこの時季に胞子体をよく伸ばす苔類を中心に見て回った。
▲クモノスゴケがいっせいに胞子体を伸ばし始めている。
群落の真ん中にはちょこっと間借りしたコマチゴケも。こちらも胞子体がちょっとだけ伸びている
▲この時季がまさに見頃のジャゴケ。キノコの山がにょきにょき
▲シダレヤスデゴケ(おそらく)。毎回通っている道なのに、今回初めて彼らの存在に気付いた
▲滝のしぶきがかかりそうな場所の木の葉の上に生えるカビゴケ。パッと見は本当にカビのようだが・・・
▲ルーペで見てみると、細い茎にてんてんと葉がついて、ちゃんと植物らしい姿をしているのがわかる
▲ナガサキツノゴケもちょうどツノ(蒴)を伸ばしていた。ツノゴケ類は、日本に知られるコケ約1700種中、
たった17種しかいないため、出会えるとそれだけで得した気分になってしまう
ちなみに、じつはこの日、偶然にも今回の本の監修をしてくださった秋山弘之さんと現地でバッタリお会いし、
久々にお顔を見て(制作中はメールのやり取りばかりだったので)、ひとまずのお礼が言えたのもとても嬉しい出来事だった。