▲京都・法然院にて。
昨夜のこと。
湯たんぽに湯を入れるため、
やかんを手にしたところ、
チリチリッ。
ふいに、こんな音がした。
音の先を見てみると・・・
やられた。
うっかり髪の一部が燃えている。
みなさまもどうか火の取り扱いにはお気をつけて。
この季節、乾燥していて普段以上に燃えますので。
くれぐれも私のようにはならぬよう・・・。涙
---------------------------------------------------
さて、気を取り直して京都コケ巡りの続き。
銀閣寺を後にした私たちは、
次に徒歩10分くらいの所にある法然院へ。
ここは法然上人(鎌倉時代の方)ゆかりの地に建てられた念佛道場が起源。
建立は1680年(江戸時代初期)というから、
京都の中ではやや若手のお寺と言えるかもしれない。
銀閣寺がめっぽう混んでいたのに対し、
ここはそう離れていないにもかかわらず、
非常に穴場(しかも参拝無料)。
人けもない静けさの中、
まずはじっくり山門を鑑賞する。
▲あらあら、なにやら立派な山門が見えてきました。
▲コケに覆われる屋根。思わず三脚を立てる友人。
山門をくぐると、白い盛り砂。
「白砂壇(びゃくさだん)」というらしい。
この盛り砂を水に見立て、この間を通ることは
心身の浄化してから境内に入ることを意味しているという。
砂なのに水。水を置かずにあえて砂。なんか不思議。
きっとなにか仏教的な意味があるのだろう。
そして盛り砂の間を抜け、ふと振り返る。
すると入り口よりも、こっちのほうがすごかった!
▲どーん! 屋根全面にコケ。ハイゴケ系だった。
また、こじんまりした庭もコケの緑で埋め尽くされており、
さらに雨上がりということもあって、マットはふかふか。
ここもメインはハイゴケ。
でもオオスギゴケ(もしくはウマスギゴケかもしれない)も、じわじわと。
▲ヒノキゴケの巨大群落。木の根元も見えやしないほど。
▲こちらは社殿の裏手。表の庭で活躍できなかったオオスギゴケが、
ここでは植え込みから脱走中。道に侵入してくるほど元気があります。
▲「もはやオレたちに国境はねぇ!」とばかりに裸地にわらわらと広がり始めた
ボーダレスなオオスギゴケさんたち。でも紅葉が舞いちり、意外と風流!?
光線が足りなくていまいち写真がきれいに撮れず、
本来のコケの美しさをお伝えしきれないのがザンネンだが、
こじんまりしたお庭でコケとゆっくり対話ができる、とてもいい寺院だった。
●おまけ
コケめぐりの後は、街なかへ繰り出す。
京都はなんだかんだで毎年1~2回は訪れているけど、
そのたびに私の中の新名所ができる。
とくに最近は古い街並みの中に(もしくはそれを活用して)、
どんどん新しい灯がともされ始めている印象。
▲お茶のペットボトルでおなじみの「伊右衛門」が京都ではおしゃれなカフェに。
ホソバオキナゴケを使った見事な盆栽がお出迎え。
▲友人の粋な計らいで、町家をリフォームしたおしゃれなレストランでランチ。
お料理が美味しくて写真を撮り忘れた。なので、水だけ。