かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

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奥入瀬コケ紀行(モス・プロジェクトその6)

2013-02-06 15:42:04 | コケをめぐる旅

▲隠花帝国に魅了される人々。ウェアが隠花植物と同化して保護色のようだ

〝奥入瀬隠花帝国〟を堪能した私たちは、いったんお昼ごはんを食べに、
奥入瀬渓流エリアの入口にあるノースビレッジさんの事務所へ戻る。

この景観の雰囲気にぴったりのログハウスで、2階が事務所、
1階はツアー客も利用するカフェレストランになっている。


▲どうです、なんかステキでしょ。



▲ベンチではコケがお出迎え。なんでも芸術家の方の作品だとか。



▲入口前では奥入瀬渓流で見られる代表種を紹介。


さらにど~しても書いておきたかったのが、
ここの石窯で焼かれたピザの味。

これが、なんとも美味しかった!

クラストは薄くて噛みしめるごとに
パリパリとその音まで美味。
さすが石窯焼き、絶妙な火のとおりだ。

さらにトッピングはいろいろと種類があったのだが、
とりわけ地元名産のニンニクと長芋(生産量日本一!)のピザが超絶品だった。




ニンニクならではの香りのきつさを懸念していたのだが、
意外にもそれはまったく気にならず、むしろニンニクの甘みやホクホク感、
長芋のほどよいみずみずしさが残ったシャキシャキ感に、
さらにそこに海苔の香ばしい風味とチーズのコクと塩気が絶妙に効いていて、
どんどん食が進み、ついつい「もう1枚」と手を伸ばしてしまう。

私ごときがピザを語るのもなんなのだが、
私史上〝最も記憶に残るピザ歴代1位〟の座に
堂々君臨したのです、このピザは!

これからノースビレッジに行かれることがあれば、
そして和風ピザに抵抗がなければ、
ぜひあのニンニク長芋ピザを食べてみてほしい。
とにかくオススメです。

ノースビレッジレストラン



▲ピザ以外にも石窯で焼いたホットサラダやチキンなども美味でした


▲レストランの外に設置された石窯。ちょうど奥でピザが焼けています


さて、コケブログがピザブログになったかと思われるほど
熱弁を振るってしまったが(食いしん坊でごめんなさい)、
心地よい充実感で胃袋を満たした私たちは、ふたたびフィールドワークへ。

河井さんと河井さんの部下にあたる
ガイドの丹羽さん(通称:イケメンガイド)がオススメの、
日本一大きいともいわれるブナを見に行く。

樹齢は推定400年、木こりの間で「三本に分かれた木には神が宿る」と信じられたため、
切られずに残ったとのことで、今でも地元の人々から「森の神」と呼ばれている木なのだそうだ。



▲曲がることなくすくっと立ち、空いっぱいに枝を広げる「森の神」。たしかに途中から幹が3本に分かれている



▲看板の右側の支柱が削れているのは、クマが味見したからだそう


しばしこの雄大な「森の神」に見とれるが、
気づけばまたみなこのとおり。


▲ノースビレッジのガイドの皆さん。右が河井さん


何を見ているのかな?と近寄ってみると・・・



▲あ、キノコだ



▲キヌガサタケ系かな?



▲種類はよくわからないけど、その根元に注目。卵形の立派な幼菌が土から顔を出している



▲さらに周りをよく見ると、同じ菌と思われる白い菌糸があちこちに!



▲枝を拾い上げると、やはり白い菌糸の束がからみついている



▲落ち葉もこのとおり


▲キノコまで!


「菌は森の分解者」、「枯れ木や枯れ葉などの有機物を菌が分解してこそ森が生きていける」

とは、本ではよく目にしてきたフレーズだが、
まさにその現場を目の当たりにしたかんじ。

人知れず物音ひとつ立てずに粛々と任務を遂行していく
菌の底知れぬパワーに感服。



●おまけ:森で出会った美味しいキノコ


▲クリタケ


▲ナメコ


▲つるんとした水まんじゅうのようなナメコの傘。
 表面にカメラマンとブナの森が映っています。
 ナメコには世界がこんなふうに映ってるんだねぇ。