▲ブロック塀の足元。落ち葉にまぎれて、青々とコケが輝く。
先週、東京では2日ほど雨が降り、
そのおかげでコケはいきいき。
さっそく身近なコケをチェックするため
家の近所にある「秘密の花園」ならぬ「秘密のコケ園」へ。
とりたてて広い場所ではないのだが、
そこはもともとサイズが小さなコケのこと。
ここへ来ればいつも4~6種くらいのコケと出会える。
そこで今回、発見したのが、これ。
ん? よくわからない?
これですよ、これ!
▲右からギンゴケ、ハマキゴケ、ホソウリゴケの貴重なワンショット!
実は私はひそかに彼らを「道端の定住者」と呼び、慕っている。
とりわけ乾燥に強く剛健なのはギンゴケの「銀さん」。
ホソウリゴケ、ハマキゴケ、そして(この写真にはないけど)チュウゴクネジクチゴケは、
コンクリートやブロック塀の上でお互い切磋琢磨しながら群落を広げていく、
仲良しトリオ、「道端の御三家」である。
つまりこの画像は、4者中3者が一堂に会し、
そのうえ彼らの特徴がとてもわかりやすい形で
出ているという点で、貴重なワンショットというわけだ。
たとえばギンゴケは、ギンゴケらしく緑がかった白銀色に輝き、
小ぶりの群落ながら、独特の存在感を醸し出している。
また、自分の群落に他者が割り込んできても、ついつい許してしまうハマキゴケは、
今回も見事にホソウリゴケとギンゴケに割り込まれ、ちょっと困り顔。
ホソウリゴケは天真爛漫。饅頭状の大きな群落を作り、
さらに第2、第3の群落をどう広げていこうかと、今まさに画策中のご様子。
たかがコケ、されどコケ。
こうして見ているだけでも3者3様の性格が
はっきり出ていて、とてもおもしろい。
道端の定住者たちは、いずれも街を愛するシティ派。
あなたのご近所には誰がいるか、ぜひチェックしてみてほしい。
▲顔を上げるとブロック塀の上にいたカマキリと目が合った。
お腹のふくらみ具合から見ると出産間近かな。