かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

道端の定住者

2010-12-06 12:21:11 | 近所のコケ

▲ブロック塀の足元。落ち葉にまぎれて、青々とコケが輝く。



先週、東京では2日ほど雨が降り、
そのおかげでコケはいきいき。


さっそく身近なコケをチェックするため
家の近所にある「秘密の花園」ならぬ「秘密のコケ園」へ。


とりたてて広い場所ではないのだが、
そこはもともとサイズが小さなコケのこと。

ここへ来ればいつも4~6種くらいのコケと出会える。




そこで今回、発見したのが、これ。




ん? よくわからない?



これですよ、これ!


▲右からギンゴケ、ハマキゴケ、ホソウリゴケの貴重なワンショット!



実は私はひそかに彼らを「道端の定住者」と呼び、慕っている。


とりわけ乾燥に強く剛健なのはギンゴケの「銀さん」。


ホソウリゴケ、ハマキゴケ、そして(この写真にはないけど)チュウゴクネジクチゴケは、
コンクリートやブロック塀の上でお互い切磋琢磨しながら群落を広げていく、
仲良しトリオ、「道端の御三家」である。



つまりこの画像は、4者中3者が一堂に会し、
そのうえ彼らの特徴がとてもわかりやすい形で
出ているという点で、貴重なワンショットというわけだ。



たとえばギンゴケは、ギンゴケらしく緑がかった白銀色に輝き、
小ぶりの群落ながら、独特の存在感を醸し出している。





また、自分の群落に他者が割り込んできても、ついつい許してしまうハマキゴケは、
今回も見事にホソウリゴケとギンゴケに割り込まれ、ちょっと困り顔。





ホソウリゴケは天真爛漫。饅頭状の大きな群落を作り、
さらに第2、第3の群落をどう広げていこうかと、今まさに画策中のご様子。





たかがコケ、されどコケ。


こうして見ているだけでも3者3様の性格が
はっきり出ていて、とてもおもしろい。



道端の定住者たちは、いずれも街を愛するシティ派。
あなたのご近所には誰がいるか、ぜひチェックしてみてほしい。




▲顔を上げるとブロック塀の上にいたカマキリと目が合った。
お腹のふくらみ具合から見ると出産間近かな。