ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

企業が全て悪いのか

2009年01月09日 | 戯言
<雇用問題:与謝野氏「格差を是正」 民主・枝野氏「経団連会長招致を」>
毎日新聞 http://mainichi.jp/ 2009年1月9日

 与謝野馨経済財政担当相は9日の衆院予算委員会で、企業の株主配当や内部留保が増加する一方で従業員給与が伸び悩む状況について「『人を安く使おう』という傾向が企業にみられるのは残念だ。同一労働でありながら、正規社員と非正規に格差が生じている。正義の問題として取り上げねばならないと思っている」と述べ、雇用形態による格差是正に政府として取り組む必要があるとの認識を示した。枝野幸男氏(民主)の質問に答えた。

 枝野氏は「従業員の働きで国際競争力のあるものがつくれて利益を上げたのに、(非正規労働者を)ワーキングプアにしておいて、配当金を増やし利益をため込み、景気が悪くなったら『明日から来ないでください』。これが矜持(きょうじ)のある経営者のやることか」と追及した。

 麻生太郎首相は「企業の生産活動で得られた付加価値の分配は個々の企業が判断する」と述べるにとどまった。だが与謝野氏は「『会社は株主のもの』という、私には理解できない思想が一時期広がったが、会社は従業員、下請け、お客様のもので、株主だけのものではない。何兆円もの内部留保を持つ企業が時給1000円足らずの方の職を簡単に奪うことが本当に正しいのか、ということは当然のこととしてある」と現在の労働環境の抜本的な見直しが必要だとの認識を示した。

 これに関連し、枝野氏は日本経団連会長の御手洗冨士夫・キヤノン会長の参考人招致を求めた。今後、予算委の理事会で協議するが、与党が消極的と見られ、実現の可能性は低い。【田中成之】

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なんか資本主義国家というより見事な社会主義国家の議論だと感じます。こうなると安直に世論を意識して与野党ともあんまり違いが見えない。
結局踏ん切り時とやり方の違いで争っているだけという印象です。

企業が諸悪の根源みたいな議論ですが、企業が「人を安く使おう」と何故考えるのか、その国際的な経済情勢を考えれば政治屋が他人面を装って批判的に言える立場じゃないでしょ。
競争力無くして企業の存立は無いし、そこで利益が上がらなければ法人税も政治献金も支払うことはできないんだから。

野党の議論に至っては今さらそんな階級闘争的な思想では批判はできても社会は支持しませんよ。働く場あっての労働者でもあるんだから。

「非正規」ではなく本来は「有期」ということのはず。
経営者側にも労働者側にもそこにメリットがあったから増加したわけです。メリットの裏側には必ずデメリットとかリスクがあります。今まで好況の中でそこを意識しなくて済んでいただけのこと、今回100年に一度の金融危機が引き金になってそれが顕在化した途端に制度そのものの問題だと騒ぐのはちと解せません。

様々な辛い立場の方々が大勢いらっしゃるのは理解できますが、政治の世界まで一時の感情で正義だ悪だのと議論を進めるのは、課題の本質を見誤らせかねないと懸念しています。
コメント
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