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「形のない贈りもの」 ~Another Story of SO2014~

2015-01-31 15:44:54 | スーパー近江予選
「大切なものは目には見えないんだよ」
…『星の王子様』に描かれた言葉だったと思います。

昨年のSOを企画し、また10周年という節目にあって色々考えたとき、ふと浮かんできたのがこの言葉でした。
と同時に、個人的には「この、目に見えない大切なもの(無形価値)をどうやって見える形にして共有するか」…という点にエネルギーを注いだ、10周年記念大会でした。

…なんだか唐突な前振りとなってしまいましたが、、
YouTubeにアップしたSO2014の映像作品の閲覧数が、早くも300を超えました。
2013年版がトータルで400HITだったので、それを上回るペースで多くの方に観て頂き、
また何人かは感想までくださったこと、本当に嬉しい限りです。

今回の動画は、大会開催日を起点に数えた製作完了までの時間は最短でしたが、
賭けたエネルギーは今までで1・2を争うレベルだったと自負しています。
今回の「another story」では、映像製作の過程で考えたことや込めたものを、書いてみようと思います。

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10周年記念として、前々からやりたいと思っていることがありました。
それは、このblogでも何度か書いた「マスコミを通じた『つながり』の発信」です。
再び多くは語りませんが、
「大学生と高校生が関わるのは危険じゃないか」という世論に疑問と一石を投じるべく、
"世代間に繋がりが生まれるとこんなに価値がある"というのを発信し、少しずつ流れを変えたいという、少し大きなプランでした。

しかし結局、あまりに無形価値が多く、それを第三者に対してコンパクトに発信する術が見当たらず、これは形にできませんでした。

「SOの価値って何だろう?」「繋がりの良さって何だろう?」
…ほぼ1年にわたって、暇さえあれば向き合ったこの問い。これに対する結論は、
「本当に価値があるのは、結果として10回続いたSO自体や、結果として出来上がった"繋がり"ではなく、そのプロセス」。
更にその要素を掘り下げれば、とにかく一歩目を踏み出したこととか、
神奈川メンバーがそれについてきてくれる気質の持ち主だったこととか、時に偶然の産物とか、そんな無形のもの。

・中学生団体を通じて、U田さんと僕が仲良くなれて
・高1の関東大会でF西・S湘・SFCの1年上の先輩たちと自分達の代で、「横のつながり」の礎ができ
・高3の神奈川総文祭を通じて、下の代やK南高校メンバーともつながりが生まれ
・大学に入ってバラバラになっても繋がりが消えず、また自分と高校時代の重なっていない後輩たちも
 「つながり」の輪の中に積極的に入ってきてくれるメンバーで
・自分たちが「合同練習会やろう!」「SOやろう!」と言った時、力を貸してくれたメンバーが数多くいて
・高校時代にハチャメチャだった自分達を見守り、SOに対しても快く力を貸してくださる
 先生方やK鳥さん・S原さんという温かい大人に囲まれていて
・自分たちが運営できなくても、思いを繋ぎ、企画のバトンを繋いでくれた後輩たちがいて
・「役員やりたい」「大道具を手伝いたい」と、(普通であれば話しかけづらいであろう)社会人の自分達に言ってくれる
 中高生メンバーがいて
・神奈川メンバーや母校の後輩達との雑談の中から、毎年新しい企画が生まれ、それが各大会に色やスパイスを加えてくれて
・役員メンバーが出してくれる本気と、参加者がくれる「楽しかった」「またやりましょう」のメッセージが自分達の原動力になり、
 続けてこられて…

…2002年の神奈川総文祭から今までを1つのストーリーとするなら、当初から自分達に「SOをやりたい」とか「神奈川に縦・横・斜めの繋がりを作りたい」というシナリオや思いがあって、それに向かって一心に走ってきたような、洗練された話ではありません。

スタートは「神奈川のかるたを通じて折角知り合えた同世代で、とにかく熱くて楽しいことをやりたい」という純粋な(?)思いでした。
それを表現する術が、当初はボウリングやカラオケ・お好み焼きだったり、「気合かるた会」だったり、総文祭会場でのビーチフラッグだったり…(笑)

そうやってバカなことを繰り返しているうちに合同練習会やSOやOB旅行という発想が生まれ、
「それ、アツいからやろう!」「もっと楽しくできるんじゃん?」というものを繰り返して今に至ります。
1つ1つのシーンはありきたりだったり・泥臭かったり・時に格好悪いもの達ですが、何か1つが欠けていたら、きっと今の状態はありません。

映像作品で使った『マイサンシャインストーリー』と『a song for love』にそれぞれ出てくる

♪歩き出す度また 高鳴る胸を信じよう
♪重なり合う季節が 僕の物語を繋ぐ
♪遠い夏に君と出逢った 巡る季節をずっと一緒に
♪一人だけじゃ消えそうな夢も 僕より強く信じてくれたよね
♪君とじゃなけりゃ 僕はここにいない

…という歌詞は、自分で言うのも難ですが、SOそのものに思えます。

これらを見える形にして第三者に伝えるには、リーさんと僕とSFCメンバーに1年間密着取材してもらい、さらに過去の話も紐解く必要があるように思えました。
これには流石に耐えられないので(笑)、今の自分達では全体のストーリーは伝えきれない…という結論に至り、マスコミを通じての発信は断念しました。


その代わり、、大会に参加してくれる神奈川メンバーには、この無形価値づくしのストーリーを、
「ワクワクする楽しそうなことは遠慮せずにやっていこう」と「10年続いたのは色々な形で支えてくれたみんなのおかげ」というメッセージに集約して思い切り伝えようと画策しました。
SOには初参加のメンバーでも、神奈川かるたの世界に身を置き、母校の先輩方から多少の話を聞いている彼らになら、
伝えきれるんじゃないかな…って。

その実現のため、今回は例年の映像作品に加え、
リーさんや後輩が考えてくれた、行脚と「隠れたMVP」に本気で全力投球したつもりです。
(この2つもやはり、何気ない会話から生まれた偶然の産物)


まず行脚で、SOの歴史を語り、面識を作り、大会に向けての各校のワクワク感を高めていこうと試みました。

続いて「隠れたMVP」。
後輩たちの力を借りながら、今までは無形価値の類だった歴史の一部にスポットを当て、その貢献や快挙を見える形にします。


そして、映像作品。
先程の2曲を第一部と第三部に使い、今までの積み重ねを目一杯込めたつもりです。

とはいえ直前まで、第三部に使うBGMはいきものがかりの『笑顔』との二択でした。
『a song for love』は第1回大会で既に使っていたのと、『笑顔』のサビ

♪君がそこにいてくれることが ただその小さな奇跡が 何よりも温かい

という歌詞に、SOと近いものを感じたのと。
しかし考えを深堀すると、『a song for love』の一択しか無くなりました。

SOが始まり・続いてきた理由を「SOのストーリー」のみに絞るならば今まで書いてきたような話ですが、
もっと背景にあるのはやはり「近江予選」の存在です。
それぞれの選手が近江神宮を目指して全力投球した過去や現在を持っていたり、自身は関われなくても先輩や後輩が全力投球している姿を見ているから、熱さと楽しさが並存する大会や人間関係が出来上がっているんだろうなって。

但し、近江神宮行きを叶えたメンバーもいれば、夢敗れたメンバーもいて、近江に賭けた思いやプロセスは学校によっても代によっても違う…

そんなバラバラのものを何とか表現できないかと考えて、行き着いた全員共通の象徴は

・大会会場
・涙

の2つでした。
少し辛い話ですが、近江予選は(僕も含めた)多くの選手にとって夢敗れた場所です。
一方で、現役時代に近江行きを叶えたメンバーや、自身は大会に出られなかったメンバーでも、
自身の先輩や後輩・もしくは仲良くなった他校の友達が敗れた瞬間に立ち会って感情移入した経験が、一度や二度はあると思うのです。

♪僕らのsummer days きっと忘れないあの涙
叶わぬ夢も あったけれど...


そんな近江予選の存在も表現できるBGMはこの『a song for love』しか無いと確信し、
大会の前の週の土曜(西湘→SFCにお邪魔した日)の朝一に小田原公民館へ出掛けて会場の写真を撮らせて頂き…
こうして揃ったパーツで、第10回の映像作品は完成しました。

今回は初めて忘年会で映像を流すことができ、皆さんのリアクションを見ることができました。
勝手な推測ですが、映像を通じて伝えたかったことが伝わったようで、嬉しかったです!


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案の定、長くて纏まらない文章になってしまいましたが。。。
僕にとっては、そんな思いで企画に携わらせてもらった第10回大会でした。

10回大会よりバックアップに付いてくださったN先生のお蔭で、
第11回大会の日程が先日決まり、今年も既に年末に向かって動き出せる状態です。

目に見える形(メンバーや形式など)は変わっても「企画側も全力で楽しむ」というスタンスは変えず、
「今まで小さな歴史を刻んできた自分たちだからこそできる」「神奈川メンバーとじゃなきゃできない」
…そんな形のない価値が散りばめられた大会を、また創り上げていけたらと思います!
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