明暗を「みょうあん」と読むと、妙案と混同する。
「明暗」という漱石の未完作品がある。
これは「めいあん」ではなく「みょうあん」だという説をどこかで読んだような気がしているが、これはあやしい記憶。
他の作者が「明暗」を書いて、こっちは「みょうあん」だ、別物だと言ったのかもしれない。こちらは創造説でなおあやしい。
「明暗」の字を見ると「めいあん」より先に「みょうあん」という読みが頭に浮かぶように、いつのまにかなっていた。
たくさんの花の集まりのような、一つ、一輪とは言いにくい花がある。
何年か前のこと、そういう花はどう数えるのだろうかと書いておいたら、ひと房でしょうと教えてもらったことがある。
公衆便所の落書きぐらいにしか思っていなかったインターネットが、それ以来、顔も見たことのない方から何でも教えてもらえる素晴らしいものだと思うようになった。
インターネットの記事も明・暗、真・偽、信・不信、それぞれ半々ぐらいのものだと思っているが、いまだにカタカタと毎日手を動かすのは、明暗の向こうにある何か、ブラックホールほどには強力でなくても、グレイホールぐらいの魔力に引っ張られているのだろうか。