海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

ウミガメのえさ場を破壊して強行される辺野古の埋め立て工事

2019-07-26 23:54:24 | 米軍・自衛隊・基地問題

 

 26日(金)は朝、カヌー4艇で松田ぬ浜を出発した。平和丸に乗って辺野古崎まで行く間、晴れて澄んだ海底でえさを取っているウミガメを7匹も目にすることができた。

 ウミガメが多いから埋め立て工事の影響がない、のではない。埋め立て工事が強行されている護岸の内側には、アオウミガメのえさとなる豊富な海草や、産卵場となる砂浜があった。護岸で囲われてそれを奪われたため、護岸の外側に残された海草、藻場にウミガメが集まらざるを得なくなったのだ。

 ウミガメを傷つけないように船は速度をおさえ、船首にウミガメを早く見つけるメンバーを配置するよう心がけたい。本来は1日も早く工事を止めて、海の生き物たちが安心して生きられる環境を取り戻さないといけないのだ。

 午前8時40分頃に辺野古崎に着くとK8護岸にはランプウェイ台船が接岸していて、護岸上にはトラックが列をなしていた。トラックは14台あった。

 午前9時頃からトラックが台船の中に入り、バックホーが荷台に赤土まみれの土砂を積み始めた。土砂を積んだトラックは海岸沿いの仮設道路を通り、②工区の埋め立て現場に向かった。

 平和丸のマイクを握り、カヌーメンバーやニューヨークから来た女性が、工事を止めるように切々と訴えた。

 夏の雲が湧き上がる。強い日差しの下でカヌーを漕ぎ、工事の状況を見た。

 この日は午前8時半頃、4隻のガット船(第百三十六伊勢丸、清明、第八そうほう丸、吉福善丸)が大浦湾に入った。4隻は早速、空のランプウェイ台船に横付けすると、土砂を移し替えた。

 平和丸に乗ってK9護岸に移動し様子を見た。ここでも土砂の陸揚げが行われていた。K9護岸では毎回、ガット船2隻分を載せたランプウェイ台船が接岸して土砂を陸揚げしている。

 台船に積んでいた土砂の量が少なかったのだろう。K8護岸の陸揚げが午前10時半頃には終わったので、再びK8護岸に戻ってランプウェイ台船の入れ替えに抗議した。

 カヌーでオイルフェンスを越えても、台船まで行き着くことは簡単にできない。それでも、距離が縮まった分、声を届けることはできる。参議院選挙に示された沖縄の民意を尊重して、工事を止めるように訴える声が海に響いた。

 K8護岸の先端は消波ブロックで囲われている。台風時に波の影響を受けるのだろう。この日はK4護岸の消波ブロック設置作業は行なわれていなかったが、②-1工区のK4護岸の外側は、N5護岸とのつなぎ目まで残り40~50メートル程となっている。

 カヌーメンバーは海保に拘束され、午後12時45分頃に松田ぬ浜近くで解放された。この日は午前中で海上行動を終え、昼食後は道路沿いの草刈りを行った。

 


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