海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

国の思い通りにはさせない ー 辺野古新基地建設阻止のために行動しましょう!

2015-10-27 22:14:42 | 米軍・自衛隊・基地問題

 27日は朝、松田ぬ浜からカヌー13艇が出発し、辺野古崎をめざした。ほかにカヌー3艇が浜の近くで初心者練習を行っている。

 辺野古崎の岩場を抜けたあと西進し、埋め立て工事用の作業ヤードや仮設道路などの建設予定場所を確認しながらカヌーを漕いだ。海岸沿いの地形や海の深さ、岩場の状況などを観察し、工事を止めるためにどのような取り組みができるかを各自で考えながら、米軍のビーチの前まで行った。

 ビーチ前の海上で作業に向けての動きがないかを監視しながら、浮かんでいるフロートやオイルフェンスを越える練習を行った。前日に比べて波は穏やかで、浮桟橋はまだ設置されてなく、海保のゴムボートも陸揚げされたまま。作業船の姿も見えず、今日までは静かな海が続いていた。

 お昼前に平島に移動したのだが、途中、辺野古崎の岩場で名護市の教育委員会と思われる皆さんが一帯を調査していた。碇石が発見された現場で、文化財の調査が進められている。自然環境の保護はもとより、歴史的にも貴重な場所として残しておくべき場所であり、軍事基地建設のために埋め立てるなどもってのほかだ。

 天気が良く、平島から眺める辺野古ブルーがいちだんと鮮やかだった。昼食をとって休憩しながら、瀬嵩の浜からサップを漕いでやってきたメンバーと交流した。

 カヌー、サップ、ウインドサーフィン、サバニ、動力船など手段は変わっても、辺野古の海・大浦湾を守るために海に出る者は、みな仲間である。翁長知事の埋め立て承認取り消しを国交相が執行停止し、さらに国が代執行の手続きを始めた。行動の手法は多様な方がいい。それぞれのやり方で力を尽くし、国による作業・工事強行を阻止しましょう!

 前日はCH53Eヘリコプターの訓練が行われていたが、この日はAH1W「スーパーコブラ」が2機、キャンプ・シュワーブや周辺回帰上空を飛行し、訓練を行っていた。辺野古崎近くに着陸した際には、解体工事で積もった粉塵が巻き上げられ、工事の管理の杜撰さが露呈した。

 コンクリートの粉末や塗装材料以外に有毒物質も交じっているかもしれない。雨が降ればこの粉塵は海に流出する。それだけでも周辺の海の生物に悪影響を与えているはずだ。国道からは見えないのをいいことに、粉塵対策がおろそかになっていることを米軍ヘリが明らかにしている。

 この日は沖合に米軍の揚陸艦も姿を見せた。水陸両用車やヘリの訓練と連動して、米軍の動きがあわただしい。中国との軍事的緊張を作り出すことで、莫大な軍事予算が確保され、軍需産業がもうかる。そのために沖縄はいいように利用されている。沖合の揚陸艦が沖縄県民を守ってくれる、と信じられる者は幸せかもしれないが、幻想でしかない。

 国交相の執行停止が出たあとの作業船や海保の動きを警戒していたが、特に動きがなかったので午後3時前に松田ぬ浜に戻った。

 カヌーの片づけを終えてから、カヌーメンバーで新船の名前をペンキで書いた。シロさんが鉛筆で下書きし、みなでなぞって青いペンキを塗ったが、近くからは線が乱れていても、遠目には立派なもの(だはず)。

 辺野古ぶるーのTシャツの売り上げで勝った船であり、購入してくださった皆さんに改めて感謝したい。これから迎える海のたたかいに、この船も大いに活躍してくれるだろう。

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 嵐の前の静けさー作業再開を... | トップ | あたかも埋め立てが始まった... »
最新の画像もっと見る

米軍・自衛隊・基地問題」カテゴリの最新記事