海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

捨て石投下に対する抗議活動が続く。

2017-05-09 23:55:55 | 米軍・自衛隊・基地問題

 9日は朝、瀬嵩の浜をカヌー17艇で出発した。抗議船4隻と合流して辺野古弾薬庫下まで漕ぐと、くばま(小浜)では作業範囲を囲む黄色いフロートを設置しているところだった。満潮で投下地点に波が寄せるため、ダイバー二人でフロートを広げ、アンカーで固定するのに時間がかかっていた。今日は大した波ではなかったが、それでも苦労していたのを見ると、これから深場に進むにつれ波が荒いときは大変だろう。

https://www.youtube.com/watch?v=VJAKCy1N2Es&feature=youtu.be

 キャリアダンプに積まれている砕石の量は5~6トンくらいだろうか。いったんモッコにこぼしたあと、クレーンで吊って海に投下している。キャリアダンプは2台で往復しているので、4分に1回くらいのペースで捨て石投下が進んでいる。

 

 目の前で進むK9護岸建設の捨て石投下に対して、カヌーメンバーは二重に張られた大玉フロートを越えて抗議した。フロートを越えるだけでも簡単ではないが、その先には海保のGBが待ち構えている。しかし、こうやって抗議を続けることで、沖縄防衛局はその対策のために労力と時間を費やす。カヌーチームや抗議船の行動がなければ、ここまでフロートを張る必要もないのだ。

 何よりも、新基地建設を決して許さない、という意思を行動で示すことが大切だ。各メンバーで経験も力量も違うが、それぞれが自分のできる範囲でベストを尽くせばいい。日曜日には初心者向けのカヌー練習があるので、ぜひ参加してほしい。

 9日の作業終了時の様子。布団かごの部分から上の方で5~6メートルほど、下の方はプラス3メートルほどまで捨て石が投下されている。海が深くなるにつれ作業の難度は上がるにしても、こうやって大浦湾の破壊が具体的に進んでいる現実を直視しなければならない。

 こういう工事は病気といっしょで初期段階で対処すれば完治できる。しかし、対処が遅れて作業が進めば進むほど修復は難しくなる。まだ大したことない、と目をそらしていると、工事は着実に進んでいく。現実は甘くない。海とゲート前で自分が何をできるかが問われている。

 


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