海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

ガット船の大型化が進められている/大浦湾は土砂切れで埋め立て工事が止まる

2020-01-31 23:58:53 | 米軍・自衛隊・基地問題

 1月も終わりだ。31日(金)はカヌー7艇を牽引して名護市安和の琉球セメント桟橋に向かい、ゴムボート・ハクイとともに、埋め立て用土砂を積み込むガット船に抗議した。

 午前9時頃、安和の現場に着くと本部の山の上に虹がかかっていた。晴れたかと思うと小雨が降る不安定な天気で、冷え込みも厳しかった。きれいな虹の下で、辺野古の海を破壊する醜悪な作業が強行された。

 琉球セメントの新桟橋には初めて目にするガット船が接岸し、土砂を積み込んでいた。1年前は1500トンクラスが多かったが、昨年12月頃から2000トンを超えるガット船が次々と導入され、今日の栄雄丸は3873トンとこれまでで最大だ。ガット船の大型化が進められている。

 これまでのガット船とは積み込む土砂の量と時間が違うので、午前10時40分頃にカヌーで海に出たあと、作業の進行状況を見ながら抗議行動を行った。

 新桟橋付近にカヌーを固定しているので、昼食もカヌーの上でとった。午後12時30分頃、海上保安官が海に入ってカヌーの規制を行った。全艇が拘束されて新桟橋から離されたのが午後1時05分頃だった。

 午後1時20分頃、栄雄丸が新桟橋を離れて沖に向かった。入れ違いに2隻目の聖祐が着岸したが、積み込みには2時間以上かかるので、辺野古に戻ってカヌーを片づけることを考えると、海上行動を終えざるを得なかった。

 ガット船の大型化が進められると、1日の入れ替え隻数が減るので、カヌーによる抗議行動もこれまでとは条件が違ってくる。こういう変化はこれまで何度もあったことで、現状を踏まえて対応しなければならない。

 カヌーの片付けを終えたあと、午後2時50分頃に豊原の高台から辺野古側埋立工区の様子を見た。いつもならダンプカーが走り回り、土砂が投入されている時間帯だが、この日はダンプカーの姿は見えず、土砂の投入は行われていなかった。

 午後3時7分頃、瀬嵩の海岸に移動して大浦湾の様子を見た。目に入るランプウェイ台船はすべて空で、K8、K9護岸に着いている台船もなかった。海が荒れてガット船が大浦湾まで来られないらしく、土砂の補給が間に合わないため、埋め立て工事が止まっている。

 ガット船を大型化すれば1度に大量の土砂を運べる。しかし、どんなに運んでも陸揚げはK8とK9の2つの護岸からしかできない。さらに積み込み、運搬、陸揚げは気象条件に左右される。陸上の運搬より条件が厳しいのだ。それを見据えて海と陸で抗議行動を展開したい。

 辺野古の沖では米軍の強襲揚陸艦が今日も遊弋していた。手前に見える海保の巡視船より沖を航行しているはずだが、姿を比べるとその大きさが分かる。こんな軍艦が沖縄の海を好き勝手に航行しているのだ。許ちぇーないびらんどやーさい。

 


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