海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

広く深い森の中で・・・。

2016-11-04 22:48:32 | 第32軍司令部壕説明板問題

 今週も連日、東村高江と国頭村安波のヘリパッド建設現場では、粘り強く抗議行動が行われている。県道やゲート前での砂利を積んだダンプカーの車列に対する抗議や、ヘリパッド建設現場での抗議など多様な場所、多様な形で抗議行動が取り組まれている。

 各地区のヘリパッドの建設状況を伝えたいのだが、この数日は建設現場には行かず、広く深い森のなかで別の活動を行っている。疲れた体に鞭打ち、ハブに噛まれないように注意しながら、次の行動の準備をかねて午前、午後と森の中を歩き回っている。

 座り込みや森で行動する人だけでなく、テントで食事を作ってくれる人や救援対策に駆け回る人など、裏方で献身的に活動してくれている人がいて初めて日々の抗議行動が成り立っている。

 森の谷間には、工事用道路に敷いた砂利が雨に打たれて流れ出し、灰色に濁って溜まっている。アルカリ性の石灰によって森の土質が変わってしまい、もともと生えていた植物が育たなくなってしまう。それは昆虫その他の生物にも影響し、生態系に害を与える。

 毎日N1表ゲートから大量に運び込まれる砂利が、路盤を敷き固めるだけでなく、こういう形でも森を破壊しているのだ。沖縄には動植物の研究者が数多いるだろうに、ヘリパッド建設に抗議の声を上げないのが不思議でならない。新聞で評論を書き、取材に答えている「識者」がどれだけ高江・安波の現場に来ているか。

 


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