海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

辺野古岬近くでの作業と基地あるが故の危険

2018-09-11 21:05:13 | 米軍・自衛隊・基地問題

 11日(火)は午後から辺野古の工事の様子を見に行った。豊原の高台から見ると、K1からN3護岸の上には重機や作業員の姿はなかった。しかし、辺野古岬近くの海岸付近では、ブルーシートをどけて作業が行われていた。

 写真で見ると従来の砂浜の高さよりも掘り下げられ、県による埋め立て承認の撤回後も10数人で作業が続けられている。海上からはK4護岸の陰になって見えにくいが、工事を完全に止めることなく、沖縄防衛局は何の作業を行っているのか。

補注:この作業については文化財調査の可能性がある。

 大浦湾ではフロートや汚濁防止膜の撤去作業が行われていた。海上に設置されていたものはほとんど片付けられていて、台船から米軍のレジャービーチに運び、クレーンで陸に上げていた。

 何度も書いているように、海上から撤去はされても、フロートなどはキャンプ・シュワブの陸上に保管されて、工事が再開されればすぐに海に引き出せるように準備されている。しょせんは見せかけの撤去でしかない。

 これを二度と海に設置させず、辺野古新基地建設を断念させることによって、大浦湾の藻場に再びジュゴンが訪れる環境を取り戻したい。

 今日は米国本土に行われた9・11同時多発攻撃から17年目だった。事件のあと、沖縄の米軍基地も攻撃されるかもしれない、という恐れから、修学旅行をはじめとした観光客のキャンセルが相ついだ。沖縄観光は大きな打撃を受け、基地あるが故の危険をまざまざと見せつけた。

 沖縄を訪れる観光客が年間1000万人に達しようとしている。しかし、もし9・11のようにな事件が起これば、悪夢は再来するだろう。基地は住民生活を日常的に脅かすだけでなく、沖縄の主要産業となった観光業にとっても、危険要因としてあるのだ。

 普天間基地の「移設」に名を借りて、辺野古新基地建設を強行するのは、沖縄の中で基地あるが故の危険をたらい回しにするものでしかない。沖縄県知事になろうとする人は、宜野湾市民の安全と名護市民の安全を同じように考えるべきだ。辺野古新基地問題から逃げて争点隠しするのは、名護市民の安全をないがしろにするものであり、知事選に立候補する者として失格である。

 


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