晴耕雨読で住まいを造ろう

都会を離れ農的暮らしをしながら、日々住まいについて考え、家造りを家族と共にDIYで実現させた日記・・その後

計画断面図

2006年02月06日 |  住まいについて
 前回の平面上では薪ストーブの位置がまだ決まっていない。ストーブの基本的位置は部屋のセンターが望ましいのだが、できれば暖炉のように壁に寄せたい。もちろん壁面に断熱材と耐熱材を使えばOKだが‥ストーブについてはもう少しアイデアを練るつもり。

 おおよその平面を見ていただいたので次は断面図を。
(画像をクリックすると大きな画像に替わります)


棟に直交する南北に切断した断面で、左が南側、右が北側になる。リビングから便所・風呂あたりを切った図面である。ベタ基礎、緩勾配切妻屋根の単純な架構になっているのが理解していただけると思う。中央右よりの天井下がりは今回のソーラーシステムのチャンバーとして使う部分だ。寸法的には、リビングなどの天井高さが2500、水周りは2100、地面から床までの高さは650、軒の出は900程度を考えている。左側の斜めの線は冬至と夏至時の太陽光角度を示している。

 基礎は以前「平屋なので布基礎でも充分」と書いたのだが、最近の工務店は何度も行程が分かれる逆T字の基礎は嫌う(つまりコストアップになる)という友人のアドバイスもありベタ基礎に考えを変えた。なぜ私がT字基礎にこだわったかというと、床下をソーラーシステムの一部として使うため基礎断熱を考えたからなのだ。基礎断熱というのは近年”高気密高断熱”住宅が取りざたされ、基礎もチェックポイントの一つになっているのだが、セオリーでは外断熱。つまり基礎の立上り部の外側に断熱材があるのだが、このスタイルは外側の仕上げ材に悩む事、シロアリに発泡プラスティックが食べられる恐れ、それと玄関やポーチなどのコンクリート張出し部分もあり、外断熱を提唱する研究者の理論の通りには納まらない所もある。

そこで私は立上り部を内断熱で考えることにしたが水平部(土間コンクリート面)は蓄熱に使うので立上りコンクリートとは絶縁したい。苦肉の策として下の画像のような断面を考えたのだ。

だが、いろいろ研究してみると、土間コンクリートの上に外周から900くらいまで断熱材を貼り付ければ事足りることが分ったので(通常の鉄筋コンクリート造のマンションの内断熱は600程度)あっさり最初の画像のように考えを変えた。

土間コンクリート下にストロングボード(木繊セメント板)を敷いて防湿と断熱を兼ねようと思う。さらに興味深いことは、この材料を土間上に敷き詰めると調湿材として使えるそうだ。世間にある健康住宅と称する住宅のなかに、床下に調湿や吸臭目的で木炭を敷き詰めた家があるのをご存知だろうか? つまり炭を敷き詰めた効果と同じらしい。しかも燃えない材料なので安心感もある。いまこれを使うかどうか研究中である。

なお、地熱住宅というシステムもある。これは建物下の地盤ごと蓄熱層として利用する考えなのだが、地下水位がコンクリートの底から2m以上ないと地下水に蓄熱され、地下水は流動してしまうので駄目。私の地所も水田など畑の真ん中で、ましてや北側には農業用の溜池もある。だから地下水位がそんなに深いわけがなく地熱住宅の考え方は採用できない。よって地面とは絶縁するのが良いと判断した。

 床は剛床(ごうしょう)にするつもり。床下地として構造用合板の厚み24mmを根太無しで910ピッチの大引と土台の高さをそろえた面に打ち付ける。コストは合板の厚み分アップするが根太が無くなるのでトントンというところだろう。ただし床面までのテラスタイプの窓は取り付けられない。どうしても少し跨ぐ感じになる。

私は床から天井までガラスをはめた開放的なデザインが好きだが、今回は少し無理があるようだ。軒の出900で窓の高さ2200で考えると冬至時には部屋の奥まで陽が差す。が反面夏至には窓から800くらいまであり、夏場は照り返しもあり床も痛む・・かもしれない。壁面にぶ厚いコンクリート壁を立てて、ここを蓄熱にするソーラーシステムもあるので、窓のデザインを含め、もう少し考えようと思う。

 屋根はスパンが最大2700あるので45x120の垂木(たるき)を455間隔でとめ構造用合板を張る。つまり母屋は無い。その垂木の隙間はアイシネン厚み120mmで充填断熱。さらにその屋根下地上に20~30mmの隙間を設けストロングボードなどを本当の屋根下地とする。屋根は金属板葺き(ステンレス板を使いたい)。たぶんこれで屋根の断熱と雨音の遮音は期待できると思う。

二重になった屋根の隙間は、軒裏から外気を入れて太陽熱で暖めチャンバーを経て床下の土間コンクリートに蓄熱される。もちろん窓付近の床にはスリット状の吹き出し口がいる。適当にデザインされたレジスターのように開け閉め可能なプレートを探している最中なので、もしご存知なら教えて欲しい。

夏場の暑い季節はチャンバーを閉じて、暖気はそのまま風下の軒裏から逃す。室内の排気は北側にある洗面など天井の低い部分に内蔵して外壁から排出する。屋根面に将来煙突などの貫通部が発生するが、金属板葺きなら瓦と違い何とかなるだろう。

というのが、おおよその断面計画なのだが・・たくさん宿題があるなぁ~。



アイシネン http://www.icynene.jp/index2.html
ストロングボード:神戸不燃板工業株式会社 http://home.if-n.ne.jp/~kobe-fu/html/01.htm




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コメント (2)
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