文庫『青春デンデケデケデケ』(著:芦原すなお)★★★
<あらすじ>
1965年の春休み、ラジオから流れるベンチャーズのギターがぼくを変えた。“やーっぱりロックでなけらいかん”―。四国の田舎町の高校生たちがくりひろげる抱腹絶倒、元気印の、ロックと友情と恋の物語。青春バンド小説決定版。直木賞、文芸賞受賞作。
まーまーでした。映画版は少し見たことあるんですけど、まぁこんな話だったと思います。昔の作品らしく、言葉は少しつたないんですが、それが高校を卒業したあとの人が改装していくって感じがしていて逆に良かったかもしれません。
まぁでも抱腹絶倒ではないです(汗。これが今の青春に該当するかって言うと…まぁ古さは否めません。ただ、最後の部分で語られる卒業という終わりの時の悲しさはすごくよく描かれています。こういう悲しさ・寂しさなんですよね。突然終わっちゃうんだよね。それを受け入れられる人もいれば、受け入れられない人もいる。私はきっと受け入れられないで、主人公と一緒でとまどってどっかに旅立ってしまうかもしれません(笑。
途中、大して面白くない部分もありますが、最後の部分を読むためだと思って読めば良い作品だと思います。
文庫『まほろ駅前多田便利軒』(著:三浦しをん)★★★★
<あらすじ>
まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。ペットあずかりに塾の送迎、納屋の整理etc.―ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。
思っていたよりも面白かったです。MALZENでなんとなく買ってしまった本ですけど、悪くなかった。 はっきりいってダメ男2人の話です。人生かなりうまくいってない人が織りなすドラマなんですね。
なんでだか、こういう人生に憧れてしまう私がいるんだよなぁ。人生じゃないのかな、人物像なのかな、すげぇうらやましく思うんです。ダメ男願望…願望じゃなくても十分ダメ男ではありますけど(笑。
「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはないと思う。」
が印象的だったかな。この2人がダメ男なり良い味出して、面と向かっては良いことは言わないんですけど、いろいろやった結果大事なものを教えてくれる気がします。そんな作品でした。ちなみにまほろ市は町田市のことですね。
絵本『 おでんくん―あなたの夢はなんですかの巻』(作:リリー・フランキー)★★★
<あらすじ>
おでんくんたちは、今日もどこか牧歌的な雰囲気が漂うおでん村で、鍋の向こうのお客さんに食べられるのを待っています。その間、おでんくんは、まわりの困っている住人たちのために、頭のハチマキをシュルリとほどいて、なんでも夢がかなう「夢おかか味のおにぎり」などをポトリと出し、のぞみをかなえてあげたりしています。また、お店のお客さんのお母さんがガンにかかっていることを知らされると、鍋の外の世界に飛び出し、お母さんに食べられて胃の中に入り、ガン細胞のガンノスケと対決したりもします。そんなおでんくんの夢は、自分のお母さんに会うこと。その日を楽しみに、おでんくんの1日1善の日々は続きます。
最初は『どれどれ』 と思って読んだんですね。途中は『ふんふん』 って読んでいって最後は『えー!』でした(何。ぶっちゃけあらすじの通りです。これの良さがいまいち分からなかったんですけど。なんで売れるんでしょうか…。
まぁ単純なストーリーとしてはありかなって思う程度です。可もなく不可もなく。
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