読書と映画をめぐるプロムナード

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黒澤明がカンヌで仕掛けた悲喜劇、「影武者」(日本/1980年)

2007-05-24 08:29:35 | 映画;邦画
製作・監督・脚本:黒澤明
製作:田中友幸
脚本:井手雅人
監督補佐:本多猪四郎
音楽:池辺晋一郎
出演:仲代達矢(武田信玄/影武者)、山崎努(武田信廉)、萩原健一(武田勝頼)、根津甚八(土屋宗八郎)、大滝秀治(山縣昌景)、隆大介(織田信長)

「小泥棒が戦国武将・武田信玄の影武者として生きる運命を背負わされた悲喜劇。武田信玄が徳川家康の野田城攻めの際に死亡した事実を隠すため、弟・武田信廉らは信玄の影武者を立てる。この男は盗みの罪から処刑されるところを信玄と瓜二つだったことから信廉に助けられていた。当初は逃亡を企てた男も、一度対面した信玄の威容に私淑し影武者としての人生を受け入れる。だが、一方、歴史の歯車は織田信長の台頭、武田家没落という運命に向かって大きく回り始めていた」。(ウィキぺディア)

今、カンヌでは第60回を迎える映画祭が行われています。北野武さん、松本人志さんがどれほど話題になっているのかいないのかはよくわかりません。1980年の同映画祭でグランプリ受賞に輝いたのが本作ですね。黒澤を敬愛するフランシス・フォード・コッポラ、ジョージ・ルーカスが外国版プロデューサーに名を連ねています。まさに「世界のクロサワ」の真骨頂です。

影武者を扱ったものでは、日本では手塚治虫の「最上殿始末」、隆慶一郎の小説「影武者徳川家康」があるようですが、海外でもこの映画をインスパイアされたのかどうか定かではありませんが、エディ・マーフィの「ホワイトハウス狂騒曲」(1992年)、ケヴィン・クラインの「デーヴ(DAVE)」(アメリカ/1993年)があります。フセイン大統領には影武者が何人もいたという話がありましたが、いったい彼らはどうなったのでしょうか?

フセイン大統領には早くからこの影武者説があって、アメリカ政府他がの検証にあたった「本人」が既に影武者だったという話もありますね。絞首刑になったフセインがその影武者だったとしたら、その「本人」は時代に翻弄されて生涯だったという悲劇の人だったことになります。真相はいかに?


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