作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

2020年東京オリンピック大会の夏

2021年08月10日 | 日記・紀行
2020年東京オリンピック大会の夏

2021(令和3)年8月9日(月)雲のち晴。

7月23日の開会式に幕開けした2020年東京オリンピックも、8月8日聖火台の灯火とともに閉会式で幕を閉じた。武漢コロナ・ウィルス禍の中2020年の開催さえも危ぶまれたが、困難のうちにも多くの人の尽力によって、一年延期されたうえさらに無観客でオリンピック競技が行われることになった。かって前例のない大会として2020年東京オリンピックは人々の記憶と歴史に残るだろう。

コロナ騒ぎで外出の自粛も呼びかけられるなか、部屋の中でのテレビ観戦ではあるが、アスリートたちの名演技や名勝負に感動することも多かった。

体操競技では金メダルこそ逸したものの男子団体競技では銀メダル、橋本大輝選手は個人総合と鉄棒で金メダルを獲得した。内村航平選手の鉄棒での最後の挑戦にもかかわらず、思いがけない落下も見た。この偉大な選手を後輩たちはしっかりと引き継いでいってほしい。

卓球も面白かった。水谷隼選手と21世紀生まれの伊藤美誠選手がコンビの男女混合ダブルス では金メダル、女子団体では中国に敗れて2位銀メダルに止まったけれども、石川佳純選手や前回のリオ・オリンピックには参加できなかった平野美宇選手の活躍も見ることができた。

水泳では200m・400mの女子個人メドレーで二冠金メダリストになった大橋悠依選手の活躍が記憶に残る。さまざまな困難に打ち勝って金メダリストとなった大橋選手の個人的な背景なども報じられていた。そのほかにも柔道や野球、バレー、サッカーなど久しぶりのテレビ観戦に釘つけになった。

折しも2020年東京オリンピックの閉会式の翌日8月9日は長崎原爆投下の追悼式典にあたる。平和の祭典の後に戦争の犠牲者への深い追悼があった。

平和も戦争もいずれも人類の歴史であり人間の真実である。戦争さえなければ、当時の広島、長崎に生を享けた多くの少年少女たちは今も生き永らえて、1964年の大会のみならず昨日の2020年東京オリンピックも楽しむことができただろう。ま新しい国立競技場の夜空に浮かんだドローンが描くきれいな東京オリンピック・エンブレムも、天空からではなくこの地上から眺めることができたにちがいない。

2020年東京オリンピックの開会式、閉会式がコロナ禍によってその形態の変更を余儀なくされたのか、そのために無観客で密集を避けた方式に変更せざるをえなかったのか。2020年東京オリンピックの開会式、閉会式のセレモニーも貧弱なものになってしまったのもやむをえないのかもしれない。

日本という国がどういう国であるのか、その歴史を誇らしく世界に知られるようにもっとアピールしてもよかったのではないだろうか。いい機会だったのに。しかし今の敗戦国世代にはそれができないでいることもわからないではない。また、2020年東京オリンピック大会を無観客開催に追い込んだ中国武漢コロナ・ウィルス禍の責任の有無も中国共産党政府は問われるべきだろう。

2020年東京オリンピック開会式をテレビで見て

アスリートの  熱き真夏の  競宴を
    夜空に告げし  五輪エンブレム 

2021年令和3年8月9日、被爆七十六周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典の夜に

戦争も  五輪もともに 追憶の 
       夜空に消ゆる  平和式典

【4K】Drone Display - Tokyo Olympics Opening Ceremony (July 23rd 2021)




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