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作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

昨年を振り返り、今年一年を展望する

2011年01月23日 | 日記・紀行

 

昨年を振り返り、今年一年を展望する


昨年に作成した記事を振り返りながら、この一年を振り返り反省してみたい。

機会あれば「田舎」への移住を果たしたいと考えて古民家を見学したのが、2009年(平成21年)の年末だった。そして、年が明けた今年の1月5日に、新年を迎えて『新春のお慶びを申し上げます。 [2010-01-05]』の記事を書いて昨年は始まった。

その記事の中でも、民主党の政策について批判したが、民主党の諸政策が決して日本再生に直結するものでないこともわかっていた。

農家の戸別所得保障や高校の授業料無償化、子ども手当のように消費の拡大や産業の育成に直結するのことない無効な、小沢一郎氏を始めとする民主党の幹部が政権に就くことだけが目的のような、国民に耳触りの良い媚びるような、国民の性と依存心をさらに増長させるような政策を採りながら、その肝心の財源については、そのために消費税増税の導入を考えているらしい。

菅直人首相は日本財政の安定と健全化を目的として、2020年度までに基礎的財政収支の黒字化を達成すると妄想している。しかし、そのために必要なことは、整合性のないマッチポンプ的なこれらの民主党の場当たり的な政策ではない。根本的に必要なことは、国民個人に対する個人税制のみならず、株式会社や宗教法人などの法人税制をも含めて、より公平で公明な総合的で体系的に整合性のある税制体系を確立することである。その課税根拠を明確に公開して、より公平公正な税制であることを国民に自覚させることである。これらの税制を構想し実行できるのは、省利と私利にとらわれた官僚ではなく、自覚と使命感と能力を持った政治家である。

これまでの自民党や民主党の形成してきたような、大企業や労働組合、医師会のような政治力のある団体、法人にのみ有利な偏った不公平税制を改革して行く必要がある。それにもかかわらず、現在の民主党政権にはそのような税体系を構築する力はなく、連合や自治労を後ろ盾とする民主党政権には、公務員改革をやり遂げる意思も能力もなく、自分たちのバラマキ政策の付けを、国民に対する消費税増税に付け回そうとしている。

これまでの論考でも繰り返し述べているが、旧社会主義者たちの仙谷由人氏らの巣くう現民主党の諸政策では、かっての旧ソ連や東欧社会主義諸国、中国や北朝鮮などの閉鎖的で抑圧的な不自由な社会の失敗と不幸の歴史がわが国においても繰り返されるばかりだ。現在の民主党が政権に就くことによって、すでに情報統制や監視社会の兆しが芽生え始めている。

これまでの論考でも繰り返し主張しているように、わが国は大学・大学院の根本的な改革によって教育改革を実行してゆくとともに、現在の自民党や民主党などの「敗戦後の」既成政党を解体して、新しい自由党と民主党の能力のある二大政党を機軸としながら、現行の日本国憲法をまず廃棄することである。そうして明治時代の大日本帝国憲法を一旦は復活させ、それを日本国民自身の手で改正する形で、現在の自衛隊を解体し、新しい日本国軍の建設を核としながら二十一世紀の国家形成を行う必要がある。肝心なことはこの日本国家の概念を国民が明確に自覚してゆくことである。

それによって、太平洋戦争の敗北によって断絶させられた民族の文化と伝統を継承し、それをふたたび復活させてゆかなければならない。

旧年を回顧しても、個人的に見ても、きわめて不作の一年だったと言うしかない。これは私自身の能力の限界だから、悲しむべきことではあるが仕方がないのかもしれない。ただ、私の思想と哲学の基本的な骨格やその方向性はこれらの論考によっても明らかにされているだろうとは思う。今後の課題は、それらの概念を、観念的な種子として、その基本的な骨格をさらに具体化して詳細に展開して現実的なものにして行くことだと思う。具体的には、憲法論や国家論をさらに体系的に詳細に展開してゆかなければならない。

皆兵制と皆農制によって質実剛健な国民性を培い養いながら、国家と個人の概念を現実にしてゆくことだ。スイスやデンマークやイスラエルなどの国家体制も参考になるかもしれない。核戦争に備えて国土の要塞化と核弾頭を搭載した原子力潜水艦の建設を公然の秘密としてゆくこと(中国とアメリカの敵対を活用せよ)、これを国家の基本政策として行く必要がある。責任ある政治家は、これらの政策を秘密裏にも断行する覚悟を持たなければならない。「自由にして民主的な独立した立憲君主国家体制の建設」、このことを日本国の国家概念として国民は自覚して行くべきだろう。このことは一面においては、太平洋戦争後の異常な日本の国家体制を解体し、明治期の国家体制と国際関係を復活させることでもある。

       

    2010年の論考


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                    ・2010-10-13 日記・紀行

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                    ・2010-08-15 歴史

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                    ・2010-08-06 日記・紀行

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                     ・2010-07-27 国家論

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                    ・2010-07-20 哲学一般

330 風のそよぎ
                    ・2010-07-18 日記・紀行

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                    ・2010-07-17 国家論

328 概念と自我
                    ・2010-07-16 哲学一般

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                    ・2010-07-07 国家論

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                    ・2010-06-24 日記・紀行

325 生き残り日本兵の顔つきと日本サッカー陣
                    2010-06-18 教育・文化                                    
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                    ・2010-06-10 哲学一般
  
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300 HIROSIMA MON AMOUR――広島、私の愛しい人
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299 新春のお慶びを申し上げます。
                    ・2010-01-05 日記・紀行

 

 

 

 

 

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