ほじ(1)日本維新の会の橋下徹さん(@t_ishin)が、「核兵器の廃絶は現実には無理。米国の核の傘の下に入ることは必要」の認識を示したという報道(bit.ly/SMhevg)に接して、広島の演説会の映像(bit.ly/WRkNHe)を見た。
ほじ(2)広島演説会の映像を見て、改めて、橋下徹という人は、得がたい才能だと感じた。自分の言葉で、聴衆に届くようにメッセージを伝えている。言葉のコントロールが卓越していて、論理、組み立てに破綻がない。日本の政治かの中では、今までにいなかったタイプだと感じた。
ほじ(3)演説会で、橋下さんが広島に投下された原爆についてお話されているのは前半だが、原爆の惨禍について、心のこもった発言をされている。そこには、核兵器廃絶や、核の傘についての政治的な発言は一切ない。街頭で、一般の方に向けての演説なのだから、当然のことだろう。
ほじ(4)改めてニュースサイトを見てみると、核廃絶の困難、核の傘の必要性は、「記者団に述べた」とある。ただ、街頭演説の写真が掲示されているので、あたかも街頭演説でそのような発言をしたというような誤認が生じやすいということなのだろう。報道で印象を形成することの危うさを改めて思った。
ほじ(5)原爆の惨禍を経験した広島で、核の廃絶は困難、核の傘は必要という認識を示した、というニュースだけを見ると、橋下徹さんが、いわゆる「タカ派」だという印象が生まれる。しかし、演説会の映像を見ればわかるように、実際には原爆の悲惨さについて、心のこもった発言をしている。
ほじ(6)原爆被害についての橋下さんの心のこもった発言は、「ニュース・ヴァリュー」がないから、メディアは報じない。「とんがった」(とメディアが判断する)発言だけが、切り取られて報じられる。日本だけの現象ではないが、そのようにして生じた印象に振り回されて判断すると、危うい。
ほじ(7)橋下さんが広島で記者団に示したとされる核廃絶の困難、核の傘についての認識自体は、橋下さんの独自のものというよりは、国際政治のリアリティ、常識である。相互確証破壊(MAD)のパラダイムが依然として支配する世界で、核保有国が自ら核を廃絶する道筋はまったく見えない。
ほじ(8)従って、広島で橋下徹さんが記者団に示した認識は、橋下さんが現実主義者であり、現状をきちんと把握されているということを示すに過ぎず(実際、政治家はそうでないと困る)、報道のヘッドラインを見るだけで生じる印象は、むしろ有権者をミスリードする。それでは前に進めない。
ほじ(9)メディアが、ある印象を作り上げると、自己増殖し、固定化する傾向がある。一つの恒常性維持機能だが、それに影響を受けると、良質の判断はできない。可能な限り、直接その人、事象のソースに接して、自分で認識、判断することが必要。今日のような過渡期においてはなおさらである。
多くの情報、様々な意見の総体の中から真実が、さらに真理が明らかになってくる。>><<RT @kenichiromogi: 以上、連続ツイート第772回「報道を鵜呑みにせず、自分で判断する」でした。
ふつうに、常識的に考えれば、橋下氏と同じような結論になるのではないか。>><<橋下代表:「核廃絶誰ができるか」広島で発言 mainichi.jp/select/news/20…
TPPについてもさまざまの意見があるけれども、小泉純一郎元首相のように「自民党をぶっ壊す」とも言えない安倍晋三総裁に、TPP参加を打ち出すことができるだろうか。自民党が国民政党に変貌できない限り。><<橋下氏:TPP公約化「素晴らしい」 mainichi.jp/select/news/20…
この記事などはヘーゲル哲学の研究による「現実認識」の深化の一証明事例と考えている。こうした作業によって、哲学研究を現実認識に生かしてゆくことこそ目的である。><<鳩山元首相と民主党の「世界市民主義」 作雨作晴 p.tl/dHO2- @soratineさんから
こうした論考によって、哲学の研究が現実認識に有効であること、いや、必要不可欠のものであることを証明してゆかなければならない。教授たちの単なる解釈哲学に堕落しないためにも。>><<鳩山元首相と民主党の「世界市民主義」 - 作雨作晴 p.tl/dHO2-
元外交官の河東哲夫氏が、「日本の核武装は中国に対しては、抑止力にならない」と主張しておられる。本当にそうか。>><<Japan and World Trends: 日本の安全保障パートナーはどこであるべきか? p.tl/2YW-
核弾頭を搭載した原子力潜水艦15隻の沿海潜航は、果たして国土防衛の抑止力にならないか。白紙からの全面的な考察が必要だろう。>><<Japan and World Trends [日本語]: 日本の安全保障パートナーはどこであるべきか? p.tl/2YW1-
核武装による軍事的抑止力は、単に軍事力の問題に止まらない。経済、国民精神、国際外交、それが及ぼすあらゆる影響とその功罪とを全面的に白紙から哲学的に論証したうえで全国民的な意思統一が図られるべき。>><<日本に原爆は必要か? - 作雨作晴 p.tl/GsIC-
元外交官、河東哲夫氏に「日本の核武装は中国に対しては、抑止力にならない」ことを証明する論文があれば示してほしい。>><<Japan and World Trends [日本語]: 日本の安全保障パートナーはどこであるべきか? p.tl/2YW1-
日本の核武装の是非については、十分に研究していないのでまだ断言はできない。しかしエマニュエル・トッド -「 Wikipedia p.tl/6YMR- 」 の提言もある。: 日本の安全保障パートナーはどこであるべきか? p.tl/2YW1-