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風のささやき 俳句のblog

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オリジナルの俳句を中心にご紹介しています
詩や短歌も掲載しています

君見れば 食材ではなし 可愛い子 沢蟹 二匹 我が家に 飛び入る 【短歌】

2022年06月07日 | 短歌
ここの所
近くのスーパーで何故か沢蟹が売っています
魚売り場の近くなので
どう考えても食材としてなのですが

買い物に一緒について行った三男
それを見つけて、僕が買い物をしている間に
ずっと見ていました
可愛いとのこと

それから一週間後
またそのスーパーに買い物に行ったのですが
買い物に行く前に
三男が「蟹を買え、蟹を買え」と母親に訴えます
蟹を食べたいのかなと思って聞いていたら
沢蟹を飼いたいとのこと

流石に、もう売り切れだろうと思って出かけたのですが
前回よりも蟹の数も増え
仕方がないので2匹ほど買うことにしました
ついでに近くの100円ショップで
水槽代わりに虫かごを買って

急に生き物が増えた我が家

何故か、その同じ日に次男がグッピー二匹と
水槽セットを買ってきて生き物がさらに増えました

二人ともきっちりと面倒を見てくれれば良いのですが

驟雨来て初めて潜るメトロかな 【季語:驟雨】

2022年06月04日 | 俳句:夏 天文
突然の雨が降ってきました

会社を出るときにはポツリと
雨粒が感じられる程度だったのですが
急に雨脚が強くなりました

このままいつも使っている地下鉄の駅まで行けば
びしょ濡れになりそうです

仕方なく、近くにできた
新しい地下鉄の駅の入口に逃げ込みました

そこから地下を通って
いつもの駅に行けると思っていたのですが
初めてということもあり行き方がわからず
もう一度来た道を戻ったりとうろうろ

結局、その入り口からは通り抜けができず
雨が少しおさまってきたところで
また外の道をかけて行きました

忘れられた少年に 【詩】

2022年06月02日 | 

「忘れられた少年に」

胸のなかから 微かな物音が聞こえて
一心に 耳を傾けていたら
声を押し殺した 少年の
それは 小さな 小さな
すすり泣きの声だった

いつから その姿でいたのだろう
芋虫のように 丸めきった背中
発酵した寂しさと不安で
蛍のように 光っている

ごめんよ 気がつきもせずに
優しい声を 何度もかける
目が合ったら 随分と
怖い思いをしてきたのだろう
怯えきって何も信じない
上目づかいだった

頬には しょっぱい涙が
塩のように結晶した筋をひく
泣くこと以外を できなかった喉は
言葉を忘れて ヒューヒューと
北風のようになるばかり

いつから 君がいることを忘れて
そんなになるまで 放っておいたのだろう

あるいは 君が
死霊のように見えて
懸命に逃れようと
していたのかも知れない
助けを求めているだけの君が
追いかけて来る恐怖に
支配されていたのかも知れない

振り返れば長い歳月 胸のなかに
忘れられたままの 少年よ
四方八方 手を尽くして
忘れられていた少年よ
君はこんなにも小さな
少年のままだった

さあ 手を差し出して
歩みだしてごらん
曲がった 背筋を伸ばし
大きく息を吸い込んで胸をはり
涙の筋は綺麗に拭い去って

君が我慢して 飲み込んだ 
沢山の言葉を 今は
受け止められる 僕の胸に
少しずつ吐き出して

無理をしなくてもいい
衰えた筋肉も心の力も
少しずつ取り戻せるから
一歩 一歩と進むこと 覚えよう
君を見失うことはしない
ずっと一緒に 手を携えてゆこう