風のささやき 俳句のblog

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雪のショール肩から落とす杉もいる春滴りて野山潤す 【短歌】

2020年02月26日 | 短歌
まだ雪の残る野山の間を
車で走っていました

車窓から眺めていると
ところどころで杉の木が
肩に降り積もった雪を
落としていました

まるで邪魔になった白いショールを
脱ぎ捨てるような仕草で

きっと僕が感じ取れないだけで
春が静かに野山に満ち始めているのでしょう

その明るさに野山が潤い
待ちきれないでいる者たちが
胎動を始めたのだと感じられました