Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

正しいボランティア精神と間違ったボランティア精神

2015-12-11 22:12:54 | コラム

"夜回り先生"水谷修氏、大沢樹生を批判 「育ての親? ふざけるなですよ」(マイナビニュースの記事より)

近所を出歩く度、犬を散歩に連れている人が多くて、飼い主に感心します。
僕は自分のことで精一杯で、他の動物の面倒まで見ようなんて気にはとてもなれないからです。

ずいぶん前からですが、巷はペットブームです。
人には自分が損してまで動物に愛情をかけてやりたいという欲求があるようです。

ですから、飼い主は好きで面倒を見ています。
自分が楽しいから、人にも飼うことを勧めるくらいのこともあるでしょう。
でも、わざわざそれを人に強制したりはしないと思います。

これはボランティアも同じです。
困った人を助けるのは、助けた方も気分がよくなります。
自発的にやってみようと思えるくらい自分に余裕がある人がやればいいだけです。

ですから、自分を犠牲にして無理してまでやるのはおかしいです。
もちろん、それでも助けた人には感謝されるでしょうし、世間からも尊敬されるでしょう。

でも、こういう気持ちでやっている人には、困ったところが出てきます。
行き過ぎた使命感や自己犠牲にもとづいているので、それを人にも押し付けようとするのです。
「自分は絶対に正しいことをやっている」という自負が強すぎます。
それに「自分がこんなに頑張っているのに他の奴らは…」という気持ちがどこかにあります。
こうなればもはやボランティア(自発的な人)とは言えません。

さて、ネットではかなり批判を受けている上記事の方はどうでしょうか。
この方なりの子どものことを第一に考えるべきという意見はとてもよく分かります。
しかし、裏切られた大沢さんの気持ちを全く考慮せず、一方的に責める頑なさには疑問が残ります。

この方の功績は大変立派ですが、その強烈な正義感を人に求めるのは、少し無理がある気がします。

コメント
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