Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

病室のおばさんが見た黒い人影

2015-12-07 22:08:13 | コラム

ナースの心霊体験「小さいオジサンを見た患者さんは死ぬ」「1人死ぬと続けてもう2人死ぬ」(週刊ポストの記事より)

大昔、僕がまだ中学生の時、母が病気で半年ほど入院していたことがありました。

その同じ6人用の病室で、母の隣のベッドにまだ50代くらいのおばさんがいました。
ややガラは悪かったですが、さっぱりした気のいい方で、よく母の話し相手にもなってくれていました。

その方は糖尿病で入院していたのですが、当時ですでに末期の症状でした。
わずか半年の間に、完全に失明し壊死した両方の足首から先を切断していました。

また、カーテンを隔てた向こうで、無神経な医師が本人を前に残された余命を宣告したこともあります。
周りにも嗚咽が漏れるのまで聞こえ、本当に気の毒でした。
そして、その宣告の通りの時期に昏睡状態になり、数日ICUに入ったきりそのまま亡くなりました。

今際の際のことを後から母が旦那さんから聞いたのですが、これが不思議でした。
部屋には病気の奥さんと旦那さんしかいないのに、他にも人がいると言い張るのだそうです。
当然、おばさんはもう目が見えないのにです。
ですが、それも一人ではなく周りを取り囲むようにして、たくさんいるように感じていたようでした。
そして「その黒い人を追い出して」としきりに旦那さんにすがり、時折自分の手で払いながら息絶えたそうです。

意識が朦朧とした中での幻覚といえば、それまでです。
面白おかしく解釈するのも亡くなった方に失礼になるので、避けたいと思います。
ですが、とても印象に残っています。

コメント
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