☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

虫の声和して・・・法然院コンサート

2010-09-06 00:38:04 | アートライフ

銀閣寺道から鹿ヶ谷に向かって上っていくと
緑が辺りを覆い始め林が広がる。
涼しさがグーンと増す。木漏れ日が美しい。
空気も爽やかさを増す感じだ。

今夜は友人の音楽家Y夫妻のコンサートが
「法然院」で行われる。
手伝いも兼ねて夕方前に・・・
「哲学の道」などちょっと散策したいものだが
この暑さではその気力が出ない。

法然院では檀家の人たちだろう
この暑さの中清掃活動をされていた。
守られた来た自然と歴史が
美しく調和を見せるこの寺院。
長く多くの人の手が常に入ってのことだろう。
今日は住職の講話も行われていた。

本堂でのコンサートや展示会
ギャラリースペースのお堂での展覧会
打ち合わせ等何度も訪れたことがある。
苔むしたお庭、茅葺の正門、整えられた中庭の風情
時おり高く響く鹿威しの音・・・
鹿ヶ谷の守られた自然と相まって
独特の素晴らしさが受け継がれている場所だ。
「共生き堂(ともいきどう) =法然院森のセンター」もおかれている。

コンサートの行われる講堂は開け放たれているが
エアコンが無い。
扇風機は置いてあるがシンセやスピーカー等機械物を
多く使うので電源の関係で使えない。
準備中も暑いことは暑いが耐えられないことは無い。
同じ京都市内ながら市街とは5度以上違うだろう。

今日のコンサートは熊野修験を撮ったの写真展と
連動して行われたので和歌山から来られた那智山・青岸渡寺の
修験者の方々の法螺貝から始まった。
開け放たれた左右のお庭からさまざまな虫たちが
法螺貝に合わすかのように声を限りに鳴き始めた。
 
コンサートの間中時にはシンセサイザーに合わせ
ギターに合わせボイスパフォーマンスに合わせ・・・
音楽が強く響くと虫の声も一段と大きくなる。
トークの時は虫たちも静かだ。

蝉はチェンソーの音にも集まってくると聞いた。
振動の問題だろうか。
和歌の披講にも反応して虫たちが声を合わせることは
信州で実際に体験したことがある。

時折、鹿威しの音が響く。
半分は演奏を聴き、
半分はさまざまな虫(ひょっとして他の動物も?)たちの
合唱に耳を傾ける不思議な体験の音楽会になった・・・
時に大きく時に小さく演奏と相和した
さまざまな虫の声を聞くことができた。
ちょうどお庭のそばに座っていたことがよかったかも・・・
 
時として心地よい夜風が吹き過ぎる。
真夏の暑さの中でも
秋の気配が漂う法然院ならではのコンサート・・・

ここは「オコジョ」も「ムササビ」も住み続ける森。
京都にあって昔ながらの自然が守られた不思議の森・・・
何処からか精霊たちのささやきも聞こえてきそうな気配・・・

コメント
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