荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

トキワ荘の青春

2021年12月08日 | 散文

トキワ荘の玄関にこんなポスターが有りました(少し前の訪問です)。入る気は無かったのだけど、たまたま出て来た係員に勧誘されて入りました。先日、たまたまBSで「トキワ荘の青春」という映画を観たことにも背中を押されました。主演は本木雅弘モックンでした。

 

アパートを見学します。階段を上がった正面がトイレです。「ボットン便所」です。男女共用でした。私が学生時代暮らしたアパートと同じ造りです。

 

トイレの前は、ギシギシと音がする階段です。私が暮らしたアパートも同様でした。

 

共同炊事場です。丼は「松葉」の出前を再現しています。映画では約束を違えた手塚治虫が、モックンが演じた漫画家に松葉の料理とビールを差し入れます。店員が、「ビールは出前しないんですけど・・・」と置いていくシーンが記憶に残っています。

 

最初に覗くのは、先日観た映画でモックンが演じた主人公、「寺田ヒロオ」の部屋です。映画を観ていたお陰で人となりがよく分かりました。彼らしい簡素な部屋のように思います。社会人野球からマンガ家になった人で、手塚治虫が出て行った後、トキワ荘住人のリーダーでした。子供たちに野球を教えていました。当初は売れっ子で仲間の面倒をよくみた人ですが、マンガの潮流に乗れず、トキワ荘を去って行った人です。住民皆が、ことある毎にこの部屋に集まっていました。私がかろうじて知っている作品は、「背番号0」です。漫画家晩年のヒット作は、彼の得意な野球だったのです。才能があって社会人野球まで行った、己の少年時代を描いたのかもしれません。この日ここで知ったのですが、少女マンガも描いていました。 ・・・ 窓の外の景色は「絵」です。

 

各部屋を見て回ります。

 

今回は「トキワ荘の少女マンガ展」です。一緒に写真を撮っても良いらしいのですが遠慮しました。

 

階段方向を振り返ります。映画でモックンが掃除していた廊下です。

 

藤子・F・不二雄の部屋です。

 

記念メダルの自販機部屋も有ります。

 

 

片っ端から覗きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廊下の突き当りは1階へのエレベーターです。1階は少女マンガの原画の展示ですが、撮影不可なので、ここまでです。

ここの住人レジェンド達が描いた少女マンガは「リボンの騎士」位しか知らなかったのですが、偶然出逢った係員に勧誘されて見学しました。たまたまモックンの映画を観た後だったので、映画のシーンが蘇ってきて、しみじみと心に染みる見学になりました。たぶんこの後、心に残る初冬の風景になると思います。寺田ヒロオ氏のその後は知りません。


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