荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

大黒湯の唐破風屋根を見に行く。

2022年11月27日 | 散文

柳原の「松の湯」の解体作業を見ました。「大黒湯」の唐破風屋根を見に行こうと思いました。おお、こんなに大きく書いている!黄葉の「安養院」です。

 

黄葉真っ盛りの銀杏の奥に佇んでいます。

 

 

すっかり馴染んで、全く違和感がありません。

 

木彫を見上げます。鳳凰と波と屋号の「大黒天」です。

 

多くの銭湯が無くなっていく時代です。銭湯は廃材として処分されるのが当たり前です。こうして大切に残された大黒湯は、幸いです。それは、立派な造りを施した元経営者のお陰です。

手抜きの無い生き方が後に評価されるという、教訓みたいなものを感じます。

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柳原「松の湯」の解体に遭遇した。

2022年11月27日 | 散文

柳原の路地で、工事用のシートに覆われた建物に遭遇しました。作業員が忙しそうに動いています。

 

あれ?此処って?!

 

建物の横を覗きます。間違いありません。奥の景色に見覚えがあります。ボイラーと燃料の廃材置き場です。ここは、「松の湯」です!それが解体中です。

 

シートの中を覗きます。ここはコインランドリーでした。もうすっかり取り壊されています。

 

煙突周辺をパワーショベルが壊しています。作業員に聞きました。集合住宅に成るそうです。

 

銭湯は早い物勝ちでおめでたい名前を付けます。屋号の「松」は「松竹梅」の筆頭です。老舗の証です。それが、解体されます。

 

廃材を積み込んでいるトラックの向こうに、身動き一つせず作業を見詰めている老人が居ます。作業員に「あの方は、松の湯の経営者ですか?」と確認したら、そうとの事。やっぱり!声を掛ける勇気は有りません。

煙突が倒れるのを見届けるつもりだと思います。その心境や如何ばかりか?居た堪れません。そそくさと退散します。

数ヶ月前に、北千住駅北側の「大黒湯」が解体されました。そしてここ「松の湯」です。ロシアのウクライナ侵攻で燃料費が上がりました。内湯を持つ家が殆どになりました。時代の流れとはいえ、残念です。そして切ないです。

在りし日の「松の湯」を記録に残します。

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