荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

「元やっちゃ場」を徃く。ー2

2018年09月13日 | 散文
前回の元仲御商の隣は元青物問屋です。


やっぱりやっちゃ場なので、青物問屋が多いようです。


隣の駐車場は元千住葱専門問屋です。


柏屋が商標と共に往時を偲ばせます。


向かい側に伝説看板があります。
ここも元青物問屋です。


その向かい側に、柏屋の倉庫が在りました。
現役なのですね。


ここに「千住葱」の説明板が有ります。
「柏屋は千住葱の専門の市場で代々やっちゃ場にて問屋業を営んできた。千住葱は白味が長くて甘い高級葱として料亭、レストランにはなくてはならぬ品物である。生産地は越ケ谷、古川などの専門農家が作付をしている。
皆様も千住葱の美味しさを是非味わってください。」


さて、向かい側には元めしやが在ります。


今はディスカウントショップになっています。


また向かい側です。
街道の全ての家が元やっちゃ場の商家だから、行ったり来たり忙しいです。
ここも千住葱専門問屋です。
買い物客が分かりやすい為にでしょうか?
同じ商いの店が固まっていたようです。


クリニックの脇に道標が在ります。


ここは、元青果物問屋です。
こういった、過去と現在の比較も楽しいです。


その向かい側にも元青果物問屋が在りました。


この民家です。

ここ「元川嘉」には、「屋号の由来」が有ります。
「問屋の創業者は清水嘉七。嘉永七年生まれの年号そのままを名にして嘉七となる。後年問屋を創業するに際し本家の川崎屋角丸を踏襲して川崎屋嘉七となり、更に屋号を川嘉とした。当時の屋号は概ねが出身地名や商いの品名を冠にして表すことが多い内では数少ない屋号の顕し方でやっちゃ場でも2~3軒といわれている。」

向かい側に、元青物問屋の看板と共に御休處の看板が在ります。


休みます。


芭蕉の句が有ります。
「奥の細道」始まりの街道でもあります。


この話、続きます。

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「元やっちゃ場」を往く。/北詰から

2018年09月13日 | 散文
隅田川の東側の旧日光街道は元「やっちゃ場」があった街道です。
千住仲町の交差点にコンビニが在ります。


その壁にこんな案内板が有りました。
ここは昔、酒屋の「相州屋」だったらしいです。
今も酒を売っています。
そして、ここは「元やっちゃ場北詰」です。

元やっちゃ場の街道を徃きます。
左右に案内板が並んでいます。

このビルは元たび屋です。


隣の駐車場は、元乾物商です。

「やっちゃ場」とは、「やっちゃ」は競り市場の掛け声で、「やっちゃやっちゃ」と聞こえてくるところから「やっちゃ場」と呼ばれるようになったそうです。
「やっちゃ」と言う掛け声は、事がうまく運んだ時や、ほめそやす時、驚いた時などの発する語で、役者をほめるときにも用いられたらしいです。


ここでは元果物専門問屋と元青物問屋が軒を接して並んでいます。
やっちゃ場の始まりは、戦国時代から安土桃山時代の頃といわれているそうです。
東京で「青物市場」のことです。


「水菓子の話」があります。
「戦前より昭和30年代まで使われていた言葉である。果物は当時貴重品で御礼の贈り物や病気見舞いによく使われていた。家庭では病気になった時にお母さんが林檎を摺って飲ませてくれたものである。『水宋』はやっちゃ場では少ない果物専門問屋である。向かいの『水重』と共に果物問屋の双璧を成していた。」


その「水重」です。
現在は民家になっています。


その向かいは元青物屋です。


ここも現在は民家です。


ピタッリくっついた隣家は元仲御商です。
両家共「清水屋」の屋号です。
今も昔も親戚でしょうか?


この街道面白そうです。
この話、続きます。

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