超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

<span itemprop="headline">父の教え子とカナルで語らう</span>

2017-04-02 17:23:38 | 無題
近所のレストラン・カナルで父の教え子さんたちが私を囲んで語らう会を開いてくださる。
何人も集まってくれた。
皆、自分の近況や父の思い出話を話す。
私の父は随分学生と親しく付き合い、時にこき使い、色んな場所に連れて行って「餌付け」したりして、いたずら者ぶりを発揮して学生に強い印象を残したようだ。私の父は自分の一週間の行動を喋るだけで講義が終わることも多かったという。エピソードのネタに事欠かない人物だった。教え子さんたちは私の母にも親しみを持っていて、ナイジェリアのカレーをご馳走になった、とか観世流の謡いを習っていたとか、フランス語でカミュの異邦人を読んでいた、とか合唱をライフワークにしていたとか、スピーチが面白かったなどと話す。私は父と「ボウルズの告白」を見て父は煙草と塩の博物館に行ってオセアニア展で蘊蓄を述べて、父は、なぜ誰も俺との一日という映画を撮らないのかな、こんないい逸材がここにいるのにな、と私に言った話、鎌倉の近代美術館に父と私と二人で行って定休日だったけど、公文堂書店という古書店で歌劇という雑誌を大量に安く買って、満足して休館日だったことも忘れてご機嫌で帰った話、私が金枝篇などを読んでいると照れくさくて怒ってばかりいた話などを話す。
みな父との思い出話に花が咲く。旅先で動物園で私と兄と母を置いて古本屋巡りに出掛けて半日経っても帰ってこなかったと母から聞いたという話、イベントによく教え子を連れて行った話、父の話が後々の人生で生きている話、高橋箏庵の茶の湯の話、「写真の哲学のために」の話、アフリカの民話の絵本を翻訳して褒められた話など話は尽きない。
私は父の夢をよく見る話、黄金の草鞋を父と片方ずつ分け合う夢を見た話、みな「挫折の自分史」でOKだという話、いつか「挫折の自分史」という本でも書こうよという話をする。集まってくれた皆さん、幹事のY君、どうもありがとう。
黄金の草鞋を皆で分け合って挫折を糧に自分史を書く


コメント
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