ジョン・バルビローリのマーラーをまとめて聞いている。
10年ぐらい前、店頭でよく見かけたのがジョン・バルビローリのマーラーである。
国内盤のシェアが一時期高かった。
だが輸入盤も加えないとなかなか曲数が揃わないのである。
輸入盤と国内盤合わせてもマーラー全曲揃わないのがバルビローリである。
しかも1番巨人は希少盤でパーセルとのカップリングで収録されている。
全部取り出して交替交替に聞くのが億劫なのでМD2枚に全曲収録した。
今そのМDでジョン・バルビローリのマーラーを聞いている。
ジョン・バルビローリのマーラーは録音が冴えないが演奏はよい。
なぜジョン・バルビローリが早くからマーラー録音に拘ったかよく分かる。
紳士的な演奏が時々熱くなる。
ヨレヨレの録音ながらマーラーの歌心をよく焙り出している。
ジョン・バルビローリと言えばエルガー辺りもよかった。
昔店頭でマーラーを最初に探したとき、ジョン・バルビローリ数枚、
レナード・バーンスタイン数枚、クラウス・テンシュテット数枚しかなかった。
私はその後店頭でEМIのクラウス・テンシュテットのマーラー全集を
見つけて、マーラーに目覚めたのであった。
その後ラファエル・クーベリックを聞き、ヴァーツラフ・ノイマンを聞き、
ボヘミア的なマーラーに目覚めたのである。
レナード・バーンスタインは高かったから聞いたのはもっと後。
ジョン・バルビローリはさらにあとから聞いたのだった。
店頭では一番早く知っていたのだが、実際に聞いたのは後年である。
かすれたなかから流麗な歌が立ち昇るジョン・バルビローリのマーラーである。
温厚な紳士が時に熱くなる歌が聞こえる遠いマーラー